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資源・材料 | 東京都立大学 | 『 金属材料の3D 積層造形 』

資源・材料 大学発・技 術 P R レ ポ ー ト 1.研究室概要 研究者 筧 幸次 大学名 東京都立大学 職位 教授 研究領域 金属材料工学 窓口担当 産学公連携センター 研究キーワード 金属3D プリンタ、EV 金属部品、耐熱合金、航空機・ロケットエンジン用合金 住 所 〒192-0397 東京都八王子市南大沢 1‐1 電話 042-677-2729 E-mail soudanml@jmj.tmu.ac.jp FAX 042-677-5640 URL http://www.comp.tmu.ac.jp/superalloys/ 2.技術PR事項 『 金属材料の3D 積層造形 』 1.概要 EV(Electric Vehicle,電気自動車)は、バッテリーが大きな容積と重 量を占めるため、車の駆動に、ガソリン車よりも大きなパワーが、ま た航続距離にもが必要なため、大きなバッテリー容量が必要です。 そのため、ガソリン車以上の車体の軽量化が必要になり、また、多種 多様な部品開発も必要になります。これらの要求を答える一つの手 法として、エネルギービームにより金属粉末を溶融固化させる積層 図1 ポルシェは電動ドライブのハウジ 焼結を使用した三次元造形技術が注目されています。この三次元造 ングを 3D プリンタで作製 https://www.volkswagenag.com/en/news/202 形技術には以下のような特徴があります。 0/12/Prototype-for-small-series-production-  トポロジー最適化。従来の加工法では不可能な最適な設計案が electric-drive-housing-from-a-3D-printer.html 加工でき、軽量化に貢献(図1)  従来の加工法で分割して作製する部品が一つの部品として造 形可能(図1)。  塑性加工、切削をはじめとする他の加工法では不可能な製品が 製作可能。冷却機能を付与するための中空構造製品が作製可 能(図2)。 また、金型の不要な 3D プリンタは小ロット生産に向き、よりすばや いモデルチェンジ、パーツの見直しができるようになります。 図2 EV モータカバー,日本積層造形  少量多品種生産。顧客の要望に応じたカスタマイズが可能。 (株)提供  金型も不要で、製造数が少なくても開発リスクは小さい。 2.希望する連携内容(共同研究、試作品作りなど)と相談に対応できる技術分野 3D 積層造形は、従来の加工法では実現できなかった形状や構造を有する部品の製造やリードタイムの短縮 が期待され、合金粉末の品質、積層条件、材質・組織制御の点から、さらなる発展・改善の余地があります。レ ーザビーム・電子ビーム積層造形法を用いた、共同研究、試作での連携を希望します。 3.特記事項 ●金属3D プリンタに特化した材料開発 特許出願:耐熱合金材料及び成形体、特願 2019-182842、PCT/JP2020/037543 WO2021/006142 カーボンニュートラル編

資源・材料 | 東京都立大学 | 『 材料設計を通じて複合材料の有効利用を探る 』

資源・材料 大学発・技 術 P R レ ポ ー ト 1.研究室概要 研究者 小林 訓史 大学名 東京都立大学 職位 教授 研究領域 複合材料工学、生体材料、破壊力学 窓口担当 産学公連携センター 研究キーワード 生体材料、プラスチック成形加工、複合材料、圧力容器 住 所 〒192-0397 東京都八王子市南大沢 1-1 電話 042-677-2729 E-mail soudanml@jmj.tmu.ac.jp FAX 042-677-5640 URL http://www.comp.tmu.ac.jp/composite/ 2.技術PR事項 『 材料設計を通じて複合材料の有効利用を探る 』 ~素材のスペシャリストとしてあらゆる使用環境をも想定した複合材料の未来に貢献する~ 1.概要 古来より日本で用いられてきた組紐技術を応用して繊維状中間材料を作製 する micro-braiding 法が開発されてきています。この方法により作成された繊維 状中間材料(図 1)は、樹脂繊維が強化繊維の周りに組まれ、強化繊維が均等 に母材樹脂に密着しているため含浸性の向上が期待できます。 本研究室ではこの方法による複合材料の製作について研究しています。  天然由来繊維を使用した連続繊維強化複合材料 母材 本研究では、強化繊維に天然由来繊維である竹レーヨン繊維・麻繊維、 強化 マトリックス(母材)に生分解性熱可塑性樹脂繊維であるポリ乳酸(PLA)を 繊維 使用し、micro-braiding 法により連続繊維強化複合材料を製作しました。 廃棄後は土中の微生物の働きで土にかえる環境に優しい材料であり、 図 1. 繊維状中間材料 製織技術を利用して意匠性も付与することが可能であり壁材等の様々 な用途への適用が期待されています。  一方向炭素繊維強化熱可塑性樹脂基複合材料 本研究では、強化繊維に炭素繊維(carbon fiber:CF)を、母材樹脂に ポリプロピレン(PP)を用いた長繊維熱可塑性樹脂基複合材料を micro-braiding 法により製作し、加熱圧縮成型を行いました。 この材料を使用することで、成形と含侵を同時に行うことができるため、 図 2. Braiding(組紐)機械 従来品と比較して成形に必要な熱量が半分で済み、さらに材料の熱劣化が 生じにくいという利点があります。 2.希望する連携内容(共同研究、試作品作りなど)と相談に対応できる技術分野  上記複合材料に関する実用化に向けた技術的な支援を行います。  生体吸収性プラスチックなどの材料についても技術相談に応じます。 3.特記事項 ●著書:入門複合材料の力学、培風館、(2009 年 9 月) プラスチックスエージ エンサイクロペディア 進歩編 2011、プラスチックス・エージ、(2010 年 10 月) カーボンニュートラル編

エネルギー | 東京都立大学 | 『 流体工学の分野から省エネルギー 』

エネルギー 大学発・技 術 P R レ ポ ー ト 1.研究室概要 研究者 小方 聡 大学名 東京都立大学 職位 准教授 研究領域 流体工学 窓口担当 産学公連携センター 研究キーワード 省エネルギー、流れの抵抗低減、ファインバブルの産業応用、プラズマアクチュエーター 住 所 〒192-039 東京都八王子市南大沢 1-1 電話 042-677-2729 E-mail soudanml@jmj.tmu.ac.jp FAX 042-677-5640 URL http://www.comp.tmu.ac.jp/ogatalab/ 2.技術PR事項 『 流体工学の分野から省エネルギー 』 1.概要 省エネルギーに関連し、流体摩擦抵抗を低減させる技術が注目されています。本研究室では、液体や気体の 摩擦損失を低減させる手法に関する研究、流体装置の高効率化に関する研究など、流体工学に関連する様々 な研究を行っています。 ◇ 添加剤を用いた乱流抵抗低減・・・水溶性高分子・界面 活性剤・ファイバーなどを液体中に添加することで乱流の 圧力損失を大幅に低減させることが可能です。 ◇ ナノ粒子懸濁液による熱交換器性能向上・・・酸化グラフ ェンに代表されるナノ粒子を用いて熱交換器の性能を向 上させることが可能です。 ウ ル ト ラ フ ァ マ イクロ バ バブルの粒度分布 インバブル ブル ◇ ファインバブル水の流動特性の解明とその応用・・・ファ インバブルの粒度分布などの物性測定が出来ます。また、 ファインバブルを利用した洗浄性能の向上、気体をファイ ンバブル化させることで様々なガスを高効率に溶かすこ とが出来ます(写真上)。 プラズマアクチュエータ ◇ プラズマアクチュエータによる流れの制御・・・プラズマア アクチュエータ起動前 アクチュエータ起動後 クチュエータによる誘起流を利用することで、空気の流れ プラズマアクチュエータによる風向き制御 を制御することが可能です(写真下)。 2.希望する連携内容(共同研究、試作品作りなど)と相談に対応できる技術分野  ファインバブル水の新たな応用展開、抵抗低減添加剤を利用した実機での実用化テスト、プラズマアクチュ エータの応用など、上記基礎研究の応用などでの連携を希望しています。  以下の分野での技術相談をお待ちしています。  摩擦(圧力)損失低減に代表される流体の制御方法全般  流体工学が関連する分野全般 3.特記事項 ●代表論文:プラズマアクチュエータによる誘起流制御に関する研究(印加電圧特性が誘起流方向に及ぼす影 響)、機論B、77-775, 672-679(2011), 酸化グラフェンナノシート懸濁液による抵抗減少効果と熱伝達特性、機論 B、86-885, (2020). 詳細は http://www.comp.tmu.ac.jp/ogatalab/ カーボンニュートラル編

情報・通信 | 東京都立大学 | 『 Shape Memory Polymerを用いた適応型高剛性超軽量平面アンテナ 』

東京都公立大学法人 東京都立大学 情報・通信 特許紹介 『 Shape Memory Polymerを用いた適応型高剛性超軽量平面アンテナ 』 [キーワード]平面アンテナ、宇宙、形状変形 どんな発明? 本技術は、高剛性で超軽量かつ形状変形可能な平面アンテナに関するものです。 これまで、形状の変形・回復機能を持つ平面アンテナの技術が研究されていますが、従来技術ではアンテナ利得や電気的特性の向上を目的とするものがほとんどで、高利得、高構造強度であって、かつ形状変形を可能とするような平面アンテナは存在しませんでした。 本技術では、アンテナに向かないとされる誘電正接の高い材料であるポリウレタン系形状記憶樹脂をアンテナ基板に採用し,曲げ変形最小化(コンプライアンス最小化)の位相最適設計によって高剛性化および軽量化を施した上で,加熱による形状変形・回復ができる平面アンテナを実現しました。 こんなことに使える! 宇宙分野での活用を前提に開発しました。 例えば、打ち上げ時には畳んだ状態で宇宙に送り出し、配置の際に展開するといった使い方が可能です。 また、宇宙分野以外でも活用可能であり、様々な用途での応用が期待されます。 こんな研究室です! システムデザイン学部 航空宇宙システム工学科に属する研究室で、大型宇宙後続物の構築やシステム技術の研究を行っています。 今後発展が期待される宇宙産業や、他産業への展開を目指し、企業様との連携を歓迎します。 発明者 :鳥阪 綾子(東京都立大学 システムデザイン学部) 出願番号 :特願2023-106193 発明の名称:平面アンテナ 問合せ先:東京都公立大学法人 産学公連携センター E-mail:ragroup@jmj.tmu.ac.jp TEL:042-677-2829

資源・材料 | 東京都立大学 | 『 「透過しやすさ」と「強さ」を両立!アルミナスルーホールメンブレン 』

東京都公立大学法人 東京都立大学 資源・材料 特許紹介 『 「透過しやすさ」と「強さ」を両立!アルミナスルーホールメンブレン 』 [キーワード]メンブレン、フィルター、多孔体、ナノ細孔 どんな発明? 発明者はこれまで、アルミニウムの陽極酸化によって形成されるアルミナスルーホールメンブレンを開発してきました。 しかし従来技術は、膜に「均一な径の細孔」が複数貫通したような構造で、膜厚が10µm以下では機械強度が不足し、折損や欠けが発生しやすい問題がありました。 一方、機械強度を担保するために膜を厚くすると、細孔が長くなり、媒質(ガスや液体など)が孔を通過する際の圧力損失が大きくなってしまいます。 本発明では陽極酸化とエッチングのみで、ポーラスアルミナ層とアルミニウム補強部を備えた、高い透過性能と機械強度を両立するアルミナスルーホールメンブレンを製作することが可能です。 こんなことに使える! 本発明を用いれば、ポーラスアルミナ層の厚さが50nm(50µmの場合と比べ、透過体積は1,000倍)程度であっても、自立性を有するアルミナスルーホールメンブレンを製造することが可能です。 細孔径は数nm~1µm程度で任意に調節することができ、ばらつきの相対標準偏差は10%以下と、従来のメンブレンフィルターと比較しても非常に均一性の高いフィルターを製造することができます。 細孔径をシングルnmまで微細化すれば、ガス分離膜としての応用も期待できます。 こんな研究室です! 私たちは、電気化学プロセスをベースとして、金属・半導体・金属酸化物・ポリマーなど、様々な素材の幾何学構造をナノメータースケールで精密に制御することによって機能性材料を創出し、得られたナノ構造材料をもとに、これまでにない機能を持ったエネルギーデバイス、環境浄化デバイス、光デバイス等の開発にむけた研究を進めています。 本発明に興味のある方、研究室の技術に関心のある方からの技術相談をお待ちしています! アルミニウム補強部 (膜厚35µm) ポーラスアルミナ層 (膜厚800nm) 発明者 :柳下 崇 ほか(東京都立大学 都市環境学部) 出願番号 :特願2022-136256 発明の名称:アルミナスルーホールメンブレンおよびその製造方法 問合せ先:東京都公立大学法人 産学公連携センター E-mail:ragroup@jmj.tmu.ac.jp TEL:042-677-2829

資源・材料 | 東京都立大学 | 『 遷移金属化合物とカルコゲン元素が結合したナノワイヤー 』

東京都公立大学法人 東京都立大学 資源・材料 特許紹介 『 遷移金属化合物とカルコゲン元素が結合したナノワイヤー 』 [キーワード]導電膜、遷移金属元素、カルコゲン元素 どんな発明? 遷移金属化合物とカルコゲン元素が結合したナノワイヤーの発明です。 従来、透明電極フィルムとしてITO膜などが使用されていますが、近年はディスプレイ等の軽量化や解像度が向上しており、よりフレキシブルで軽く、低抵抗性で高透過率のフィルムが求められています。 本発明は、その特異な性質により様々な用途への適用が期待されているカルコゲン元素からなるナノワイヤーであり、薄く、低抵抗性に優れるだけでなく大面積化に適しています。 こんなことに使える! 本発明のナノワイヤーを含む導電膜は、CVD法を用いて製造できるので、大きな基板を用いて容易に大面積化ができることが利点です。 また、本発明のナノワイヤーからなる束状繊維の幅は約1~50nmと非常に細く、その電気抵抗率は一例では1.0×10-6Ωmと非常に低抵抗性であり導電性に優れています。 これらの利点から、本発明はトランジスタのチャネル、センサー、熱電素子などへの応用も期待できます。 こんな研究室です! 宮田研究室では、ナノ物質系の合成・構造制御および物性研究を行っています。 そのため、新規ナノ物質の実現やその物性理解を研究の軸として、電子デバイス、光デバイス、センサー、医療・ヘルスケア、水素発生触媒、超低摩擦システム、量子情報通信などへの応用研究も可能です。 本研究室との産学連携で自社が抱える技術的課題の解決にチャレンジしてみませんか。 皆様からのご相談をお待ちしています! 10 mm 遷移金属 元素 図1ナノワイヤーからなる薄膜 図2ナノワイヤーの模式図 図3ナノワイヤーの製造方法 N2/H2 発明者 :宮田耕充、中西勇介 他(東京都立大学 理学部) 出願番号 :特願2020-079285 発明の名称:導電膜、導電部材及び導電膜の製造方法 関連情報: https://pubs.acs.org/doi/10.1021/acs.nanolett.0c03456 問合せ先:東京都公立大学法人 産学公連携センター E-mail:ragroup@jmj.tmu.ac.jp TEL:042-677-2829

資源・材料 | 東京都立大学 | 『 スズ(Sn)の光触媒ガラス 無機系廃棄物や火山灰を光触媒に 』

東京都公立大学法人 東京都立大学 資源・材料 特許紹介 『 スズ(Sn)の光触媒ガラス 無機系廃棄物や火山灰を光触媒に 』 [キーワード]光触媒、光触媒ガラス、廃棄物 どんな発明? これまで可視光領域で活性を有するアナターゼ型二酸化チタンを主成分とする光触媒が多数開発されていますが、光触媒活性が不十分であることに加え、レアメタルであるチタンを用いているため、コストが高いという課題がありました。 本発明者らは、スズが高い触媒活性を示しうることを発見しました。 本発明の光触媒ガラスは、テトラエチルオルトシリケート(TEOS)と2価のスズの塩とを混合してゾル-ゲル法によりSnOx.SiO2ガラスを得、次いで得られたSnOx.SiO2ガラスを所定温度で熱処理することにより製造できます。 本発明では様々な原材料を用いて光触媒ガラスを製造しましたが、その内SnCl2を原材料としたものが高い光触媒活性を有することがわかりました。 こんなことに使える! 本発明の光触媒ガラスは、電力メーカーの高炉から排出されるフライアッシュ、各種施設から排出される焼却灰や処理が困難な火山灰などの廃棄物を原材料として製造できるという特徴があります。 出来上がった光触媒ガラスは、光触媒として各種の用途に用いることができ、例えば、汚染物質の分解浄化などに用いることができます。 こんな研究室です! 研究室はメスバウアーグループとフラーレングループから成り、放射線や核壊変現象を利用して機能性ガラスセラミックスを中心とした無機化合物や金属内包フラーレンの研究に取り組んでいます。 本発明者の属するメスバウアーグループでは、メスバウアー分光法を用い導電性を有するバナジン酸塩ガラスや有機物分解作用を持つケイ酸鉄ガラス、光触媒活性を有する酸化鉄のナノ粒子などの構造と物性の相関について調査しています。 各材料 左:光照射あり/右:光照射なし 発明者 :久冨木 志郎 他(東京都立大学 理学部) 出願番号 :特願2016-094204 発明の名称:光触媒ガラス 問合せ先:東京都公立大学法人 産学公連携センター E-mail:ragroup@jmj.tmu.ac.jp TEL:042-677-2829

資源・材料 | 東京都立大学 | 『 光フェントン効果を示す光触媒ガラス 溶融スラグなどの廃棄物を有効活用 』

東京都公立大学法人 東京都立大学 資源・材料 特許紹介 『 光フェントン効果を示す光触媒ガラス 溶融スラグなどの廃棄物を有効活用 』 [キーワード]光触媒、光フェントン効果、水浄化 どんな発明? 国内外問わず、廃棄物としての溶融スラグの廃棄量が増加しており、その有効活用についての検討がなされています。 また、これまで可視光領域で活性を有する、アナターゼ型二酸化チタンを主成分とする光触媒が多数開発され、少数ながらこれを含まない触媒も開発されてきました。 しかし、未だその光触媒活性は十分ではなく、性能向上が求められています。 このような状況を踏まえ、溶融スラグを原材料として、可視光領域で優れた触媒性能を有する光触媒を開発しました。 本発明を用いて製造した光触媒粉体を用いた試験で、高い光触媒活性が見られました。 こんな研究室です! メスバウアーグループとフラーレングループから成り、放射線や核壊変現象を利用して機能性ガラスセラミックスを中心とした無機化合物や金属内包フラーレンの研究に取り組んでいます。 本発明者の属するメスバウアーグループでは、メスバウアー分光法を用い導電性を有するバナジン酸塩ガラスや有機物分解作用を持つケイ酸鉄ガラス、光触媒活性を有する酸化鉄のナノ粒子などの構造と物性の相関について調査しています。 こんなことに使える! 都市燃焼プラントからのゴミ焼却などの廃棄物である溶融スラグを原材料として光フェントン反応を生じる光触媒ガラスの製造に成功しました。 例えば水浄化処理、有害有機物の分解処理に用いることができる光触媒を、 これまで活用されていなかった溶融スラグから製造することが可能となります。 発明者 :久冨木 志郎 他(東京都立大学 理学部) 出願番号 :特願2019-092220 発明の名称:光触媒 関連情報:JST 2019年度新技術説明会 https://www.shingi.jst.go.jp/list/list_2019/2019_tmu.html#20190730P-002 問合せ先:東京都公立大学法人 産学公連携センター E-mail:ragroup@jmj.tmu.ac.jp TEL:042-677-2829

計測・制御 | 東京都立大学 | 『 多関節ロボットの動作経路生成方法 - 低計算負荷の方法を開発 』

東京都公立大学法人 東京都立大学 計測・制御 特許紹介 『 多関節ロボットの動作経路生成方法 - 低計算負荷の方法を開発 』 [キーワード]ロボット、工場用ロボット、スマートファクトリー どんな発明? 従来、ほとんどの多関節ロボットの動作計画計算は、関節空間上の経路計画問題に帰着させることによって動作計画を行っていましたが、この方法では、多次元空間上において自由度の大きいロボットを制御する場合、計算量が膨大となり、計算速度が遅くなるという課題がありました。 本技術は、多関節ロボットの制御システムに組み込まれる動作経路計算方法に関するものです。 具体的には、動作計画の始点と終点におけるロボット全体の幾何学的性質を基に、3種類の逆運動学の数値解法を用い、動作の途中で手先が経由する位置・方向の候補を生成することによって、関節空間や経路計画を行わずに動作計画の計算ができ、従来技術よりも高速に動作計画の計算が可能になります。 こんなことに使える! 工場用ロボットや、その他様々なシーンで使用される多関節ロボットの制御システムに組み込むことが出来ます。 こんな研究室です! 武居研究室では、水上調査ロボット、地上移動ロボット、人協調ロボット、羽ばたき飛行ロボット、ロボットによる自動化技術などのロボット機構・ロボット運動制御・ロボットシステムの研究開発に取り組んでいます。 発明者 :関口 叡範、武居 直行(東京都立大学 システムデザイン学部) 問合せ先:東京都公立大学法人 産学公連携センター 出願番号 :特願2020-167512 発明の名称:ロボットおよびロボット制御プログラム E-mail:ragroup@jmj.tmu.ac.jp TEL:042-677-2829 関連情報:https://doi.org/10.7210/jrsj.40.154 「始点と終点におけるロボット全体の幾何学的性質に基づいた冗長多関節ロボットの動作計画」

資源・材料 | 東京都立大学 | 『 ハイエントロピー型高温超伝導体 HE化により耐照射性を飛躍的に向上 』

東京都公立大学法人 東京都立大学 資源・材料 特許紹介 『 ハイエントロピー型高温超伝導体 HE化により耐照射性を飛躍的に向上 』 [キーワード]核融合、超伝導、ハイエントロピー、耐照射 どんな発明? 本発明は、ハイエントピー(HE)化の概念をREサイトに取り入れたHE型銅酸化物超伝導体(以下、HE-REBCO)に関するものです。 超伝導体に期待される用途の一つに核融合炉に用いられる超伝導コイルが挙げられます。 しかし、現在ITERに用いられているNb3Snをはじめとする超伝導体は、超伝導性を発揮するための臨界温度が、核融合反応により発生する中性子線の照射によって低下してしまうという課題がありました。 本発明のHE-REBCOでは、Heイオン照射前後の臨界温度を比較したところ、わずか1Kの臨界温度低下に抑えられることを発見しました(左図) 。 なお、比較例のYBCOでは13Kの低下が見られました。 また、臨界電流密度は4.2K,7T下で4~11MA/cm2を示し,20Kの温度域まで実用化に求められる1.0 MA/cm2オーダーを超える高い値を示しています(右図)。 ITER日本国内機関のHPより引用 こんなことに使える! 核融合スタートアップは、ITER国際核融合エネルギー機構が発足した2007年には5社程度でしたが、現在では40社を超え、大きな市場を形成しています。 核融合発電の実用化にあたっては、高い経済性を得ることが重要であり、本発明が核融合発電の発展に寄与するため、核融合炉関連企業や、超伝導材料メーカーとの連携を希望しています。 また、核融合用途に限らず、MRIやその他の用途への応用も可能であると考えています。 こんな研究室です! 本発明者らは、HE-REBCOの開拓を世界に先駆けて行ってきました。 研究室ではその他にも超伝導体や熱電変換材料などの新物質・新機能材料の創出を目指しています。 発明者 :山下 愛智、水口 佳一 他(東京都立大学 理学部) 出願番号 :特願2023-087946 発明の名称:超伝導体及び超伝導体の製造方法 関連情報: https://doi.org/10.35848/1347-4065/ac5b39 問合せ先:東京都公立大学法人 産学公連携センター E-mail:ragroup@jmj.tmu.ac.jp TEL:042-677-2829

計測・制御 | 東京都立大学 | 『 熱蛍光素子に蓄積された放射線量測定方法の新たな可能性 』

東京都公立大学法人 東京都立大学 計測・制御 特許紹介 『 熱蛍光素子に蓄積された放射線量測定方法の新たな可能性 』 [キーワード]熱蛍光体、レーザー、高温領域の熱蛍光特性 どんな発明? 近年、放射線を受けたある種の物質が後に加熱されたときに発光する熱蛍光現象を利用した放射線の測定技術が進展しています。 しかしながら、従来の加熱方式(赤外線や熱風等)では、熱蛍光素子を構成するガラス管やその他の部品の溶融や変形を防ぐため、例えば、約350℃以下の温度範囲で読み出しを行っており、熱蛍光素子から一部の温度領域までしか放射線エネルギーを読み出すことができていませんでした。 そこで、本発明は、レーザー加熱方式を採用することで、従来よりもさらに高温領域まで熱蛍光特性を把握することを可能にした熱蛍光の測定方法を提供します。 こんなことに使える! 本発明によれば、放射線エネルギーの計測時間の短縮化や効率化、装置の小型化を実現できます。 また、水晶体用の個人被ばく線量計やホウ素中性子捕捉療法における中性子とγ線混在場でのγ線測定用素子、二次元測定、さらには最先端の医療技術への応用が期待できます。 こんな研究室です! 放射線を利用した医療技術の発展には、それに応じた検出方法の開発が不可欠です。 眞正研究室は、古くから知られる鉱物などの物理特性を利用した、次世代放射線検出器の開発に取り組んでいます。 本研究室との産学連携で自社が抱える技術的課題の解決にチャレンジしてみませんか。 皆様からのご相談をお待ちしています! 発明者 :眞正浄光(東京都立大学 健康福祉学部) 公開番号 :WO/2022/114130 発明の名称:熱蛍光測定方法、及び熱蛍光測定装置 問合せ先:東京都公立大学法人 産学公連携センター E-mail:ragroup@jmj.tmu.ac.jp TEL:042-677-2829

計測・制御 | 東京都立大学 | 『 時間と周波数の信号処理による超高速光オシロスコープ 』

東京都公立大学法人 東京都立大学 計測・制御 研究紹介 『 時間と周波数の信号処理による超高速光オシロスコープ 』 [キーワード]光コム、三次元計測 どんな研究なの? 超高速光信号を光コムにより形成される時間周波数軸に投影する光時間周波数離散直交変換器の開発には、柔軟な制御性に優れた光コムの開発など多くの技術課題を抱えていました。 本研究の手法では、長いタイムフレーム内の光信号を一括して捉え、この中で引き起こされる超高速光現象を逃さずに捉えることが可能になりました。 本手法の高い線型性に着目し、種々の超高速光計測・解析技術をディジタル空間に仮想実装していきます。 多様性・柔軟性に優れた超高速光計測プラットフォームを提供し、各方面への応用を探ります。 こんな応用に期待! 「光時間周波数離散直交変換器」により、連続性に優れた超高速シングルショット光計測を実現しました。 本手法は光集積技術との高い親和性を有し、光エレクトロニクス(光変調器、フォトダイオード)を駆使し、光段処理(非線形光学、光フィルタ)が不要で超高速リアルタイムサンプリングが可能になります。 光時間周波数離散直交変換による 超高速リアルタイム光計測 研 究 者 :坂本高秀 准教授(東京都立大学 システムデザイン学部) JSTさきがけ研究成果 2015-2019:(光の極限制御・積極利用と新分野開拓) 問合せ先:東京都公立大学法人 産学公連携センター E-mail:ragroup@jmj.tmu.ac.jp TEL:042-677-2829

計測・制御 | 東京都立大学 | 『 携帯型放射能濃度深度分布測定器 小型で高精度な測定を実現 』

東京都公立大学法人 東京都立大学 計測・制御 特許紹介 『 携帯型放射能濃度深度分布測定器 小型で高精度な測定を実現 』 [キーワード]放射線、測定装置、除染 どんな発明? 本発明は、土壌の放射線測定装置に関するものです。 土壌の放射能汚染に対しての安全性評価や除染にあたり、汚染状況は水平方向・深度方向ともに均一ではないため、現場では複数地点での継続的な深度分布調査が行われています。 現在は主に、採取した土壌を持ち帰ってのサンプリング測定を行っていますが、この方法には未だ様々な課題があります。 一つ目に計測所要時間が長いことです。 これは、採取した土壌は持ち帰ったうえで乾燥させてから測定する必要があるためです。 二つ目に、山岳部や地盤のゆるい農地等には対応できないという点です。 本発明の測定装置は、10mm間隔で複数のセンサを有する検出器と、電源および制御部が一体化されており、検出器を土壌に挿入することで、現場でリアルタイムな測定を行うことが出来ます。 こんなことに使える! ①高解像度に放射線源分布を計測可能 センサを高密度に配置していることから、分解能高く放射線源分布を計測することが出来ます。 ②小型で様々な環境に適用可能 装置全体として小型であり、可搬性に優れます。 また、検出器を挿入して測定するため、従来のサンプリング検査では対応できなかった緩い地盤などの環境の測定も可能です。 ③放射線源を特定可能 機械学習を用い、各放射線源について、土壌の質等により変わる検出結果を学習させることで、放射線源の種類を特定することが出来ます。 こんな研究室です! 放射線被ばくに対する健康管理や、本発明のような計測技術・装置の開発を行っています。 また、アジア・アフリカ諸国の天然放射性同位元素に関する動態研究をはじめとする国際共同研究にも力を入れています。 発明者 :井上一雅、福士政広 他(東京都立大学 健康福祉学部) 出願番号 :特願2017-247979 発明の名称:放射線測定装置 関連情報:https://tmu-nmphp.com/index.php/2023/11/22/meeting-6/ 問合せ先:東京都公立大学法人 産学公連携センター E-mail:ragroup@jmj.tmu.ac.jp TEL:042-677-2829

エネルギー | 東京都立大学 | 『 低温で高活性・高安定性を有する水素製造触媒 』

東京都公立大学法人 東京都立大学 エネルギー 特許紹介 『 低温で高活性・高安定性を有する水素製造触媒 』 [キーワード]燃料電池、水素製造触媒、水素燃料 どんな発明? 本発明は、水素製造触媒に関するもので、大きく3つの特徴を有します。 ①低温での高い水素生成速度 従来の触媒では、活性を得るためには250℃以上の温度が必要とされるところ、本発明では140℃程度の低温で活性を発揮可能です。 ②雰囲気・温度変動に対する高安定性 図1の横軸は、実験において雰囲気と温度を変動させたサイクル回数です。特にPt-CZAにおいてはサイクルを重ねても触媒活性が低下しておらず、実環境で使用された場合も高い活性を長く維持することが出来ます。 ③触媒の活性化に還元処理が不要 従来の触媒では、活性を持たせるためには使用時に事前の還元処理が必要でしたが、図2に示す通り、Pdをドープした本発明では事前の還元処理を行わずとも触媒活性を得られることが分かりました。 これにより、触媒作用の分子論的理解に立脚した工程削減が可能となり水素製造コストを減らすことが出来ます。 本発明(3種類) CZA:本発明の触媒 Pd-CZA :Pdをドープしたもの Pt-CZA :Ptをドープしたもの 図1:雰囲気・温度のサイクル実験結果 図2:事前の還元処理有無による比較 こんな研究室です! 分子レベル・ナノレベルでの触媒の設計に基づく「環境保全・浄化に有効なシステム」「高効率な分子変換プロセス」の構築を目指しています。 「触媒」をキーマテリアルとする環境に調和した化学により、「環境・エネルギー・資源」の課題に取り組んでいます。 こんなことに使える! アルコール類から高効率に水素製造を行うことができ、上記のような特徴から、システムの簡略化やメンテナンス性の向上に役立つと考えています。 発明者 :宍戸 哲也、三浦 大樹 他(東京都立大学 都市環境学部) 特許登録番号: 特許第7257019号 発明の名称: 水素製造触媒 関連情報: https://doi.org/10.11523/sekiyu.2017f.0_36 問合せ先:東京都公立大学法人 産学公連携センター E-mail:ragroup@jmj.tmu.ac.jp TEL:042-677-2829

エネルギー | 東京都立大学 | 『 ポリエステルのアップサイクルにも貢献!有機ケイ素化合物の新しい製造方法 』

東京都公立大学法人 東京都立大学 エネルギー 特許紹介 『 ポリエステルのアップサイクルにも貢献!有機ケイ素化合物の新しい製造方法 』 [キーワード]アルキルシラン、不均一系触媒、金ナノ粒子、触媒 どんな発明? 有機ケイ素化合物は、化成品原料やシランカップリング剤などで利用されています。 石油由来のアルケンを原料とする合成方法が主流の中、バイオマスのアルコールを原料とした合成方法なども開発されていますが、合成途中の生成物や試薬の構造が不安定であることが多く、工業的な活用には課題があります。 本発明は、C-O結合を有する幅広い化合物と、安定した構造を持つジシランから有機ケイ素化合物を合成することができる技術です。 ポイントは、セラミック担体に金ナノ粒子をのせた「担持金ナノ粒子触媒」。 この触媒は固体触媒のため安定性が高く、回収が容易で再利用でき、環境負荷が低いという特徴もあります。 ▲本発明の概要 こんなことに使える! この技術を用いると、バイオマスのアルコールに含まれているC-O結合を、直接C-Si結合に変えることができます。 構造が安定した化合物のみで合成が進むため、従来法の課題を解決できる可能性があると期待しています。 また、ポリエステルに含まれるC-O結合も、この技術を使ってC-Si結合に変えることが可能です。 従来法では再びポリエステルに戻す「水平リサイクル」となりますが、本技術を用いれば、ポリエステルからポリエステル以外の化成品を生み出すことも可能となります。 関連情報はコチラから↑ 発明者 :三浦 大樹、宍戸 哲也 他(東京都立大学 都市環境学部) 出願番号 :特願2022-031606 発明の名称:化合物及びその製造方法 関連情報:https://doi.org/10.1021/jacs.2c12311 ▲図上段の反応開始から15分経過後に触媒を除去すると、その後の反応は止まる。 生成物に金属が混入せず、環境への負荷が低い合成といえる。 こんな研究室です! 宍戸研究室は,触媒作用の分子論的理解に立脚した分子レベル・ナノレベルでの触媒の設計に基づく「環境保全・浄化に有効なシステム」「高効率な分子変換プロセス」の構築を目指しています。 「触媒」をキーマテリアルとする環境に調和した化学により「環境・エネルギー・資源」の課題に取り組んでいます。 問合せ先:東京都公立大学法人 産学公連携センター E-mail:ragroup@jmj.tmu.ac.jp TEL:042-677-2829

エネルギー | 東京都立大学 | 『 「リチウム空気電池」耐久性を上げる!ナノファイバー複合電解質膜 』

東京都公立大学法人 東京都立大学 エネルギー 研究紹介 『 「リチウム空気電池」耐久性を上げる!ナノファイバー複合電解質膜 』 [キーワード]リチウム空気電池、高分子ナノファイバー、電解質膜 どんな研究なの? リチウム空気電池は、リチウム金属負極、電解質、空気極から構成され、リチウムと空気中の酸素の反応を利用して充電・放電反応が行われるもので、リチウムイオン電池の数倍の容量を実現できる「究極の蓄電池」と呼ばれています。 しかし現在のリチウム空気電池は、10回程度の充電と放電で電池特性が急激に低下します。 これは、空気中の水蒸気によってリチウム金属が腐食されてしまうことが原因の一つと言われています。 本研究では、リチウムイオンを伝導する役割を担う電解質に着目。高分子ナノファイバー(極細繊維)を利用することで、リチウムイオン伝導性はそのままに、高い撥水性を持つ高分子電解質膜を開発しました。 水蒸気の透過が1/4まで抑制され、この電解質膜を組み込んだリチウム空気電池は、従来の3倍以上の耐久性が得られました。 こんな応用に期待! 充放電回数が少ないことは、リチウム空気電池の実用化に向けた最も大きな障壁の一つです。 多くの研究者がこの課題に取り組んでいますが、本研究成果は新たなアプローチ方法の一つとして、問題解決に貢献できる可能性があります。 こんな研究室です! 田中准教授、川上教授は、空気電池のほか、「全固体型リチウム電池」や水素を製造・利用する「水電解」「燃料電池」の研究にも取り組んでいます。 研 究 者 :田中学 准教授、川上浩良 教授(東京都立大学 都市環境学部) 問合せ先:東京都公立大学法人 産学公連携センター E-mail:ragroup@jmj.tmu.ac.jp TEL:042-677-2829

エネルギー | 東京都立大学 | 『 新しい熱電材料「高エントロピー合金型化合物」 』

東京都公立大学法人 東京都立大学 エネルギー 特許紹介 『 新しい熱電材料「高エントロピー合金型化合物」 』 [キーワード]熱電変換素子、熱電発電モジュール、高エントロピー材料 どんな発明? 新しい熱電材料に関する発明です。 熱電材料とは、熱エネルギーと電気エネルギーを直接変換する「熱電変換」を効率的に行うことができる材料です。 これを応用すると、産業活動(自動車、火力発電所、データセンターなど)で生じる廃熱を電気に変えることや、『電源と熱電材料』というシンプルな構造で冷却器を作ることもできます。 本発明ではNaCl型結晶のサイトに特定の元素を合計6種類以上含めることで、熱電材料の熱電変換効率を向上させることに成功しました。 本発明の熱電材料結晶イメージ 【通常のPbTe】 【ハイブリッドHEA型のPbTe】 HEA化 金属サイト Ag, Pb, Bi, Sn, Sb, In, Cd, Tlから3種類以上 カルコゲンサイト S, Se, Te n-type: AgPbBiSSeTe p-type: AgSnSbSSeTe 電極 熱電発電モジュールイメージ p型・n型素子が同型の結晶のため、電極と素子との接合相性最適化が容易 こんなことに使える! 本発明を応用すれば、熱電変換効率が高い熱電発電モジュールやペルチェ冷却器を提供することができます。 また、この技術では同じ結晶構造のp型・n型熱電変換素子を作製することができるので、両極性の素子の熱膨張率・金属との反応性が同程度となります。 本発明の鍵である「高エントロピー合金型化合物」のコンセプトは、熱電材料だけでなく超伝導体や電池材料、触媒など様々な機能性材料に展開できます。 こんな研究室です! 水口研究室では、「新物質」をキーワードに、新超伝導体や熱電材料の研究を行っています。 特に層状化合物や特異な結晶構造を持つ物質に着目しており、2012年には硫化ビスマス系層状超伝導体・熱電材料、2017年にはスズ・ヒ素を主成分とした層状超伝導体を発見してきました。 本研究室との産学連携で自社が抱える技術的課題の解決にチャレンジしてみませんか。 皆様からのご相談をお待ちしています! 発明者 :水口佳一、山下愛智(東京都立大学 理学部) 公開番号 :WO/2022/114239 発明の名称:熱電材料、熱電変換素子、熱電発電モジュールおよびペルチェ冷却器 問合せ先:東京都公立大学法人 産学公連携センター E-mail:ragroup@jmj.tmu.ac.jp TEL:042-677-2829

医療・福祉 | 東京都立大学 | 『 膝蓋骨の3次元位置診断法 間接動揺性解析法 』

東京都公立大学法人 東京都立大学 医療・福祉 特許紹介 『 膝蓋骨の3次元位置診断法 間接動揺性解析法 』 [キーワード]変形性膝関節症・画像診断 どんな発明? 変形性膝関節症の治療として、人工膝関節置換術が行われています。 しかし、膝関節の完全な復元は困難であり、患者の20%が予後不満足であるとされています。 本技術は、人工膝関節置換術の満足度を高めるため、術前の関節動作解析を行うためのナビゲーションの提案を行うためのシステムに関するものです。 正常 変形性膝関節症 引用:日本整形外科学会 今までの技術と何が違うの? 従来、運動・動作解析の分野においては、膝の運動の計測にはモーションキャプチャを利用することが一般的でした。 しかしながら、モーションキャプチャにおいては数mmや1°以下のオーダーでの動きを計測することが困難であったり、膝蓋骨が有する全6自由度の計測をすることは困難でした。 本技術は、深度センサを用いて脚部の三次元情報を取得し、膝蓋骨部分のデータを基準とした解析を行うことで、膝関節の動揺性解析に必要である膝関節位置、大腿骨・脛骨の軸位置及び角度、膝関節点での軸のズレの大きさについての三次元変位を求める技術です。 こんなことに使える! 変形性膝関節症の診断や、スポーツ性疾患の診断・経過観察に応用可能です。 こんな研究室です! 田川研究室では、医療系超音波による画像化と、コンピュータビジョンに関する研究をメインに行っています。 発明者:田川 憲男、藤江 裕道 出願番号 :特願2021-170916 発明の名称:軸推定方法及び軸推定装置 関連情報 :“三次元点群の位置合わせに基づく膝蓋骨の検出”渡辺佑也, 田川憲男, 藤江裕道 “映像情報メディア学会冬季大会, 2ページ,Dec., 2022." 問合せ先:東京都公立大学法人 産学公連携センター E-mail:ragroup@jmj.tmu.ac.jp TEL:042-677-2829

医療・福祉 | 東京都立大学 | 『 周波数掃引型超音波画像化方式 超音波画像の高解像度・高分解能化に成功 』

東京都公立大学法人 東京都立大学 医療・福祉 特許紹介 『 周波数掃引型超音波画像化方式 超音波画像の高解像度・高分解能化に成功 』 [キーワード]超音波診断、非破壊検査、超音波顕微鏡 どんな発明? 超音波を用いて生体を可視化する場合、トランスデューサーや生体の周波数特性に起因する波形の歪みが画像に生じ、可視化対象の大きさや物性値、トランスデューサーの性能によっては十分な分解能を得られない場合がありました。 このような問題は超音波に限らず、音波や電磁波等の波を用いた可視化の技術に共通する課題です。 本技術は、新たに開発した各種の計算方法を適用することで、超音波可視化画像の分解能及び解像度を向上されることに成功しています。 複数種類*の計算方法を開発しており、用途や状況に合わせた適用開発が期待されています。 *SCM+DAS|HRR-FDMAS|Double DCR-MVDR|Standardized Double DCR-MVDR こんなことに使える! 一般の医用超音波診断装置に適用可能です。 また、より詳細な画像化を目指すという観点では、超音波顕微鏡への適用も期待でき、非破壊検査用の超音波計測装置での活用も有効だと考えています。 【FDMAS】Filtered-Delay Multiply Ans Sum 【SCM】Super resolution FM-Chirp correlation Method 【HRR-FDMAS】High Range Resolution – FDMAS 【CPWC】Coherent Plane-Wave Compounding 【DCR-MVDR】Data-Compound-on-Receive Minimum Variance Distortionless Response こんな研究室です! 田川研究室では、医療系超音波による画像化と、コンピュータビジョンに関する研究をメインに行っています。 発明者:田川 憲男(東京都立大学 システムデザイン学部) 出願番号 :特願2020-099314 発明の名称:可視化システム、可視化方法及びプログラム 問合せ先:東京都公立大学法人 産学公連携センター E-mail:ragroup@jmj.tmu.ac.jp TEL:042-677-2829

医療・福祉 | 東京都立大学 | 『 ランダムマスク型超音波センサ 高精度かつ低計算負荷なセンサを実現 』

東京都公立大学法人 東京都立大学 医療・福祉 研究紹介 『 ランダムマスク型超音波センサ 高精度かつ低計算負荷なセンサを実現 』 [キーワード]超音波、医療画像、イメージング どんな研究なの? これまで本研究室では、ランダムマスクを用いた超音波イメージング技術の開発を行ってきました。 ランダムマスクとは、表面に凹凸形状を設けることで空間変調された信号を送受信できるトランスデューサで、本研究室の成果(資料下部QRコード参照)に示すような構成が一例です。 これにより、従来はアレイ状のトランスデューサを用いていたところを単一の送受信系とすることができ、コスト削減が可能です。 本研究では、ランダムマスク型のトランスデューサを物理的に回転させつつ信号を取得したうえで、Super resolution FM-Chirp correlation MethodとWeighted frequency subband compoundを併用することで、これまでの信号処理方式と比べて取得画像を高精細化できる事が分かりました。 従来法と本技術を比較したところ、シミュレーションと実験の両方で、従来法よりも本技術の方が明瞭な画像を得られました。 (a)従来法:Super-resolution FM-Chirp correlation Methodのみを用いた方法 (b)本技術:Super-resolution FM-Chirp correlation MethodとWeighted frequency sub-band compoundを併用 ▼5つの画像化対象点に対するシミュレーション (a)従来法 (b)本技術 ▼1つの画像化対象点に対する画像化実験 (a)従来法 (b)本技術 画像化対象 トランスデューサ こんな応用に期待! 超音波イメージングは、医療画像機器、非破壊検査や自動車等の移動体に取り付けるセンサとして活用されます。 本技術により、ランダムマスク型が有するコストメリットを維持したまま、水平方向・奥行方向ともに取得画像の高精細化が可能となります。 こんな研究室です! 本研究室では、医療系超音波による画像化と、コンピュータビジョンに関する研究をメインに行っています。 様々な応用先が考えられますので、幅広く産業応用に協力頂ける企業との連携を期待しています。 研 究 者 :田川 憲男(東京都立大学 システムデザイン学部) *本研究室の成果: https://researchmiyacology.tmu.ac.jp/seedsdb/7444/ 問合せ先:東京都公立大学法人 産学公連携センター E-mail:ragroup@jmj.tmu.ac.jp TEL:042-677-2829

医療・福祉 | 東京都立大学 | 『 マイクロ波レーダーを用いた睡眠段階・ストレス度推定システム 』

東京都公立大学法人 東京都立大学 医療・福祉 特許紹介 『 マイクロ波レーダーを用いた睡眠段階・ストレス度推定システム 』 [キーワード]睡眠段階、マイクロ波レーダー、ストレス度 どんな発明? 身体に影響を与えることなく、人の睡眠状態や睡眠周期、自律神経活性度に基づいて、睡眠段階およびストレス度を簡便かつ高精度に検査してくれるシステムの発明です。 一般的な睡眠時ポリソムノグラフィのように、脳波、筋電図、眼球電図の情報を用いるのとは異なり、マイクロ波レーダーによって検出される睡眠中の人の体動、呼吸間隔の変動、心拍のゆらぎなどを用いて判定する点がユニークなところです。 こんなことに使える! 本発明によれば、睡眠深度や睡眠周期やストレス度の検査のために人体に電極を貼り付けて脳波、心電図等の情報を取得する必要がなく、簡便かつ高精度に検査が可能になります。 また、例えば、高齢者や良質な睡眠の確保に悩む現代人が日頃の睡眠状態やストレス度を定量的に把握できる機会を提供でき、健康増進の一翼を担うことが期待されます。 こんな研究室です! 松井研究室は、人間の安全や安心を支える「技術」と「システム」をモットーに、他にも新たな感染症に備えた新検疫システムやスマートフォンでうつ傾向を判定するアプリ等の研究・開発に取り組んでいます。 皆様からのご相談をお待ちしています! 発明者 :松井岳巳 他(東京都立大学 システムデザイン学部) 登録番号 :特6757532 発明の名称:睡眠段階判定装置、睡眠段階判定方法、及び睡眠段階判定プログラム 問合せ先:東京都公立大学法人 産学公連携センター E-mail:ragroup@jmj.tmu.ac.jp TEL:042-677-2829

医療・福祉 | 東京都立大学 | 『 パッと一瞬で交換可能!使い捨てできる紙製ロボットハンド 』

東京都公立大学法人 東京都立大学 医療・福祉 特許紹介 『 パッと一瞬で交換可能!使い捨てできる紙製ロボットハンド 』 [キーワード]オリガミハンド、Folding Gripper、折りたたみ式指機構 どんな発明? 様々な形状の物体をつかむことが可能で、指機構を一瞬で交換することができるロボットハンドに関する発明です。 指機構は、紙などの安価で使い捨て可能な素材を用いることができます。 先行技術でも、シート状の素材を折り曲げて指機構を組み立てるロボットハンドは存在します。 金属等のハンドと比較して「修理交換が容易」という利点がありますが、組み立てた状態の指機構をコンパクトに収納することが難しいため、交換の度に組み立てる必要があり、作業効率の観点から改善の余地がありました。 シートの弾性復元力で薄板状の指機構が展開 なじみ把持 つまみ把持 この指機構だけで「なじみ把持」と「つまみ把持」の実現が可能! こんなことに使える! 製品等との接触部であるロボットハンドの指機構を、頻繁に交換する必要がある現場、例えば食品や医薬品製造、医療分野など、高度な衛生管理が求められる現場での活用が期待されます。 本発明は、シート状の素材から組み立てた指機構を薄板状に折り畳み収納することができるため、小さいスペースでも複数の指機構を格納することができます。 また、シートの弾性復元力で指機構が自然に展開することに加え、使用済み・未使用の指機構を自動的に交換できる仕組みも備わっているため、手を使わず効率的かつ衛生的に指機構を交換できます。 こんな研究室です! 和田研究室では、福祉施設や小売店舗、住空間で活躍するロボットの研究開発を行っています。 新たなロボット技術の開発だけでなく、心理・生理・社会学的側面から開発したロボットを調査し、その有用性を評価する研究を行っています。 発明者 :和田 一義 他(東京都立大学 システムデザイン学部) 公開番号 :特開2023-065756 発明の名称:対象把持装置、ハンド部およびハンド部組立用シート 関連情報:Souta Tezuka and Kazuyoshi Wada, Proposal of a disposable and foldable finger for a robot hand, Proceedings of the 2022 IEEE/ASME International Conference on Advanced Intelligent Mechatronics, pp.1507-1508, 2022. 問合せ先:東京都公立大学法人 産学公連携センター E-mail:ragroup@jmj.tmu.ac.jp TEL:042-677-2829

医療・福祉 | 東京都立大学 | 『 高精度液体成分計測キットの小型化に貢献する積層反応場 』

東京都公立大学法人 東京都立大学 医療・福祉 特許紹介 『 高精度液体成分計測キットの小型化に貢献する積層反応場 』 [キーワード]体液成分分析、微細加工、反応場、積層構造 どんな発明? 小型で測定精度に優れた液体の成分測定が可能な反応場と、それを用いた反応システムに関する発明です。 具体的には、反応場の構造にヒミツがあります。 反応場は円盤状の反応用板が積層されていますが、この板の表面には細かい凸形状が並んでいます。 積層することで凸形状が液体の通り道となり、そこをすべて反応場として利用できるのです。 従来技術の数10倍以上の反応場表面積となるため、効率的な測定が可能です。 こんなことに使える! 近年、特に感染症対策や健康状態の簡易的なチェックのために、病院以外の場所でも手軽に体液の成分分析を行える検査キットのニーズが増加しています。 本発明を活用すれば従来検査キットに使われてきた反応場と比較して、より早く、精度の高い測定を行うことが可能です。 こんな研究室です! 先端材料加工学研究室は、ナノスケールからマイクロ・ミリスケールのマルチスケールな加工技術を軸に、特にバイオ・医療デバイス創製のための「廉価かつ高付加価値な」ものづくり技術の開発を目指して研究を行っています。 本研究室との産学連携で自社が抱える技術的課題の解決にチャレンジしてみませんか? 皆様からのご相談をお待ちしています! 発明者 :楊明 他(東京都立大学 システムデザイン学部) 登録番号 :特6843429 発明の名称:反応場提供体及びそれを用いた反応システム 問合せ先:東京都公立大学法人 産学公連携センター E-mail:ragroup@jmj.tmu.ac.jp TEL:042-677-2829

医療・福祉 | 東京都立大学 | 『 近赤外光を用いた非侵襲の血糖値測定方法 』

東京都公立大学法人 東京都立大学 医療・福祉 特許紹介 『 近赤外光を用いた非侵襲の血糖値測定方法 』 [キーワード]近赤外光、血糖値、機械学習、濃度推定モデル どんな発明? 近赤外光(波長800~2500nm)を利用して、非侵襲的に血糖値を測定する装置および方法の発明です。 近赤外光は、生体組織を比較的よく透過し、血糖(グルコース)によってわずかに吸収される性質があることから、非侵襲測定への活用が期待されています。 しかし実際の光計測では皮膚組成の個人差やセンサと体との接触状況などの影響を受けるため、決定的な方法や装置は確立していませんでした。 本発明は、複数の計測ポイントと波長を用いる計測装置です。 この装置で得られたデータと、機械学習による濃度推定モデルを利用して、グルコース濃度を計測します。 こんなことに使える! 糖尿病患者の血糖値モニタリングのためのデバイスとして、活用が期待されます。 糖尿病患者は毎日数回、穿刺して血糖値を測定する必要があり、このような侵襲的な測定方法は患者にとって大きな負担となっています。 この発明を活用すれば、血液を採取することなく簡易かつ安全に血糖値を測定することが可能となります。 こんな研究室です! 角田研究室は、マイクロ領域における熱物質移動現象の解明と工学的応用について研究しています。 近赤外分光技術を応用したマイクロ熱流体イメージング,熱と物質の協同効果の解明,誘導加熱された微小磁性体の発熱特性の調査と応用,マイクロプラズマと物質との相互作用が現在の主な研究テーマです。 熱工学と光工学を研究の基盤とし,様々な分野の知識や技術を活用した、独創的な研究に取り組んでいます。 皆様からのご相談をお待ちしています! 光測定(縦軸)と採血(横軸)による血糖値の比較 発明者 :角田直人 他(東京都立大学 システムデザイン学部) 出願番号 :特願2020-117826 発明の名称:計測装置および計測方法 問合せ先:東京都公立大学法人 産学公連携センター E-mail:ragroup@jmj.tmu.ac.jp TEL:042-677-2829

医療・福祉 | 東京都立大学 | 『 小型・低価格の超音波3Dセンサを実現!新しい超音波トランスデューサ 』

東京都公立大学法人 東京都立大学 医療・福祉 特許紹介 『 小型・低価格の超音波3Dセンサを実現!新しい超音波トランスデューサ 』 [キーワード]超音波診断、エコー、3Dセンシング、3次元センサ どんな発明? 従来、超音波診断などで使われている超音波3次元イメージングでは、膨大かつ複雑な電子回路が必要で、製造コストが大きいという課題があります。 もし単一回路による超音波送受信で3Dイメージングが可能になれば、3Dセンサの小型化・低価格化につながります。 単一の送受信系では、測定対象の中に空間的に異なるパルスを送受信することで、いかに多くの情報量を得られるかが重要です。 本発明では、遮音マスクの物理的な形状の工夫(右図)や圧電材料の電気的な制御によって、測定対象に空間変調された超音波を送信し、多くの情報を収集することができます。 こんなことに使える! 本発明は、3Dセンサの小型化・低価格化に貢献できます。 例えば小型の3Dセンサは、穿刺型超音波顕微鏡(注射針の中に超音波センサを入れることにより、低侵襲で生体内部を観察する方法)に応用できます。また、シール状にすることも可能ですので、乳腺や心臓の超音波検査を「貼るだけ」で行えるシステムも検討できるでしょう。 医療分野に限らず、水中ソナーや車載用環境センサなどとして、漁業や自動運転の発展など、幅広い用途での応用が期待されます。 こんな研究室です! 田川研究室では、医療系超音波による画像化と、コンピュータビジョンに関する研究をメインに行っています。 先行技術 単一振動子の超音波出射面に、厚さが局所的に不規則に異なる音響マスクを貼付し、空間変調波を送受信する。 P.Kruizinga et al., "Compressive 3D ultrasound imaging using a single sensor," Sci. Adv., vol.3, no.12, 2017 →送受信時にパルスが凹凸部分を通る際、屈折や遮蔽などの複雑な影響を受ける。 画像化対象媒質内の各位置に対する“送受信伝達関数”の正確な計測が必須 本発明 ※実施の一例 例えば、複数の貫通孔がある遮音マスクを貼付。 送受信点の配置が不規則であることで、空間変調波の送信を実現する。 →送受信面は平坦であるため、1か所における“送受信伝達関数”を計測すれば、任意の位置での送受信伝達関数は計算で求められる 発明者 :田川 憲男(東京都立大学 システムデザイン学部) 出願番号 :特願2023-025038 発明の名称:超音波トランスデューサ 問合せ先:東京都公立大学法人産学公連携センター E-mail:ragroup@jmj.tmu.ac.jp TEL:042-677-2829

医療・福祉 | 東京都立大学 | 『 感染症スクリーニングデバイス 非接触で高精度に感染有無を判別 』

東京都公立大学法人 東京都立大学 医療・福祉 研究紹介 『 感染症スクリーニングデバイス 非接触で高精度に感染有無を判別 』 [キーワード]感染症、医療機器、COVID、肺炎 どんな研究なの? 今日では、感染症の検出にはPCR検査を用いることがスタンダードになっています。 PCR検査は高精度な検査が可能な一方で、検体取得を含めた検査完了までには時間を要します。 感染が拡大する環境においては、検査精度と安全性を保ったまま、より迅速な検査方法が求められています。 近年ではCOVID-19が猛威を振るいましたが、今後も既存の、あるいは新たな感染症でパンデミックが起きる可能性は残念ながら否定できません。 本研究では、RGBカメラ、深度カメラ及び赤外線カメラを備えたハードウェアと、それらカメラから得られる情報を分析して感染の有無を高精度に判別するシステムを開発しました。 こんな応用に期待! 本デバイスを用いて実際のCOVID-19の感染病棟*での臨床試験を行ったところ、約90%の感染有無判別精度が発揮できました。 呼吸数、体温、心拍数を高精度に取得できる点に特徴があるため、COVID-19に限らず多種の感染症にも応用可能です。 *The First Central Hospital of Mongolia こんな研究室です! 感染症、呼吸・循環器系、精神科領域などの新しい医用システムにつながる診断アルゴリズムの提案、診断アルゴリズムを実装したプロトタイプのシステムデザイン、プロトタイプを用いた臨床研究を行い、東京都立大学発スタートアップであるVital Lab(株)と連携しつつ研究成果の社会実装に取り組んでいます。 研究者:松井 岳巳 他(東京都立大学 システムデザイン学部) 関連リンク: https://doi.org/10.3389/fphys.2022.905931 問合せ先:東京都公立大学法人産学公連携センター E-mail:ragroup@jmj.tmu.ac.jp TEL:042-677-2829

安全安心 | 東京都立大学 | 『 用途は子供用玩具だけじゃない!?シリコンオイルコーティングされた砂 』

東京都公立大学法人 東京都立大学 安全安心 研究紹介 『 用途は子供用玩具だけじゃない!?シリコンオイルコーティングされた砂 』 [キーワード]粉体、破壊、ゲル どんな研究なの? 本研究は、粉体に関するものです。 粉体は、製造過程の7割以上に関わっていると言われており、色々な用途で使われています。 しかしながら、この粉体はメカニズムがよくわかっていないため、経験的に使われてきました。 本研究では、子供用玩具のシリコンオイルでコーティングされた特殊な砂を通常の砂と混合し、その混合比に応じた特性を調べました。 混合比により、砂山が崩れる様子が大きく変化することを見つけ、そのメカニズムはゲルと類似していることを見出しました。 (上)普通の砂の砂山 (右)普通の砂とシリコンオイルコーティングの砂が半分ずつ混合した時の崩壊の様子 こんな応用に期待! 普通の砂とシリコンオイルコーティングとの混合により、力学特性に優れた粉体を実現しました。 また、その理由がゲルと類似していることを見つけました。 ゲルの発展は著しく、様々なゲルが開発されています。 本研究は、粉体において、ゲルの知識を応用することが可能であることを示唆しており、土砂災害や破壊防止に応用できることが期待されます。 (左)シリコンオイルコーティングされた砂は糸引き現象がみられ、引っ張りあっている。 (右)普通の砂とシリコンオイルコーティングの砂は引き合わない。 研 究 者 :栗田玲 教授、谷茉莉 助教(東京都立大学 理学部) 問合せ先:東京都公立大学法人産学公連携センター E-mail:ragroup@jmj.tmu.ac.jp TEL:042-677-2829 詳細は都立大HP、論文をご確認ください。 https://www.tmu.ac.jp/news/topics/30724.html https://journals.jps.jp/doi/10.7566/JPSJ.90.033801

医療・福祉 | 東京都立大学 | 『 膝関節症判定システム - 簡易なデバイスで判定が可能に - 』

東京都公立大学法人 東京都立大学 医療・福祉 特許紹介 『 膝関節症判定システム - 簡易なデバイスで判定が可能に - 』 [キーワード]膝関節症、療術、理学療法 どんな発明? 変形性膝関節症は、加齢、肥満や過度な膝への負担などが原因で発症し、多くの患者が存在する疾患です。 悪化すると痛みが増し、歩行が困難になったり運動障害を引き起こすため、早期の発見が必要です。 残念ながら明確な治療方法は存在しませんが、理学療法による痛みの緩和は、患者の活動を維持・改善するのに役立ちます。 この技術は、膝関節が正常な人と変形性膝関節症の有症者では、膝の屈伸運動のときに発生する振動が異なるという特徴を利用します。 膝関節付近にデバイスを取り付け、取得した信号を解析することで変形性膝関節症を簡易に判定することが可能となりました。 簡単に取付可能なセンサを膝関節周辺に取り付け、患者に椅子から立ち上がる動作を行って頂くことで、判定が可能です。 こんなことに使える! 従来、変形性膝関節症の診断はレントゲンやMRIを用いていました。 この技術を使用することで、これら特別な機器を使用することなく判定が可能になります。 早期の発見により理学療法に繋げることで、変形性膝関節症によるQoLの低下を防ぐことが可能となります。 こんな研究室です! 健康福祉用具の開発のためには、人間の筋骨格特性と身体運動特性を知り、その特性と機器用具の動力学特性との力学的相互関係を理解することが重要です。 これらの知見を応用し、科学的根拠に基づいた新しい健康福祉用具の開発に取り組んでいます。 発明者 :長谷 和徳 他 (東京都立大学 システムデザイン学部 他) 出願番号 :特願2021-105755 発明の名称:関節症診断システム 関連情報: https://doi.org/10.1299/jbse.20-00017 問合せ先:東京都公立大学法人 産学公連携センター E-mail:ragroup@jmj.tmu.ac.jp TEL:042-677-2829

安全安心 | 東京都立大学 | 『 VIDVIP Project 日本国内特化型障害物等物体検出モデル 』

東京都公立大学法人 東京都立大学 安全安心 研究紹介 『 VIDVIP Project 日本国内特化型障害物等物体検出モデル 』 [キーワード]物体検出、画像認識、歩行者支援、障がい者支援 どんな研究なの? VIDVIPは歩道移動時のための日本国内特化型障害物等物体検出データセット開発と学習済みモデルを提供するプロジェクトです。 本プロジェクトで開発したデータセットは国内における歩道移動時における歩行者目線の画像データから物体検出のアノテーションを行っており、物体検出と領域検出の2種類のデータセットを開発しております。 本プロジェクトで開発した学習済みモデルを、クリエイティブ・コモンズ表示-非営利-改変禁止4.0国際ライセンスの下で提供しています。 https://vidvip.tetsuakibaba.jp/#models こんな応用に期待! このプロジェクトは視覚障がいを持つユーザの屋外移動支援を目的としてスタートしました。 盲導犬や介助者が同行するように、身の回りの障害物をリアルタイムに検出することで、ユーザー単独でも安全に移動できるような 支援を目指しています。 その他、歩道走行用のモビリティにおける物体検出にも応用可能です。 こんな研究室です! 本研究室では製品開発から芸術表現、アクセシビリティ技術に関わるインタラクションデザインを研究しています。 触覚入力デバイス、視覚メディアを制御するためのインタフェースを開発し、アイデアの考案から設計、開発、実装、ユーザ評価等のモノと人の関わりすべてのプロセスに取り組んでいます。 研 究 者 :馬場 哲晃(東京都立大学 システムデザイン学部) 詳細はVIDVIP ProjectのWebサイトをご確認ください。 https://vidvip.tetsuakibaba.jp/ 問合せ先:東京都公立大学法人 産学公連携センター E-mail:ragroup@jmj.tmu.ac.jp TEL:042-677-2829

安全安心 | 東京都立大学 | 『 生体指標を用いた対話支援コミュニケーション誘導システム 』

東京都公立大学法人 東京都立大学 安全安心 特許紹介 『 生体指標を用いた対話支援コミュニケーション誘導システム 』 [キーワード]対話・コミュニケーション支援、メディエータロボット どんな発明? 昨今、独居高齢者や若年者の社会的引きこもり等の方々のコミュニケーションを活性化させるための対話支援が重要視されています。対話コミュニケーションに苦手意識を持つ人は、例えば、挨拶や自己紹介の後にどのように話を続けていけばいいのかに困ってしまうなど、必ずしも円滑なコミュニケーションが可能ではありません。 本技術によって、生体指標を用いて対話者それぞれのストレス状態を解析、対話の盛り上がり解析を行うことが可能となりました。 具体的には、対話者の心拍数を測定し、所定の解析を行うことで求められる「LF/RF」という指標の変動を見ることで、対話者の話題 への興味具合や心理状態を判定することが出来ます。 こんなことに使える! 対話者の会話に入り、話題提示を行う等の方法でコミュニケーションの円滑化を仲介するものとして、メディエータロボットがあります。 対話の支援には、対話支援に適切なタイミングで入ることが大切で、本技術はメディエータロボットの仲介タイミングや方法の最適化に用いることが可能です。 LF/RFが変動した箇所と、対話者どうしの気分が同期している期間や盛り上がっている期間が一致(77%)しているのが分かります。 LF/RF指標にもエントレインメントを確認 心理学の分野で、コミュニケーションを行う際に心拍や呼吸間隔などの生理現象が対話者同士で互いに同期して起こる「エントレインメント現象」が知られており、LF/RF指標にも同様の現象が見られました(赤枠部分)。 こんな研究室です! 下川原研究室では、知的エージェント、知能情報処理によるインタラクション、行動認識・ジェスチャ認識、ヒューマン・ロボット・インタラクション、ソーシャルロボティクスなどをキーワードに、人を理解し、人と人をつなぐロボットシステムの研究に取り組んでいます。 LF/RF指標で対話の状態を判定可能に 発明者 :下川原 英理 他(東京都立大学 システムデザイン学部) 出願番号 :特願2020-097897 発明の名称:対話支援装置、対話支援方法及びプログラム 関連情報:https://doi.org/10.1109/SII.2017.8279310 問合せ先:東京都公立大学法人 産学公連携センター E-mail:ragroup@jmj.tmu.ac.jp TEL:042-677-2829

安全安心 | 東京都立大学 | 『 浸水被害予測マップ 』

東京都公立大学法人 東京都立大学 安全安心 特許紹介 『 浸水被害予測マップ 』 [キーワード]都市型浸水被害予測、ポリゴン型地図 どんな発明? 河川の氾濫や豪雨時の浸水の解析に好適に使用可能なポリゴン型の地図データを作成する方法です。 従来のポリゴン型の地図データは、流域を単に格子状に分割したラスタ形状のグリッド型が一般的ですが、このような地図データは、流域が現実の敷地の広さや形状とは大きくズレがあることから、浸水予測の精度に悪影響がありました。 本発明では、地図データの流域を実際の建物や敷地の形状に近い領域に分割することで、浸水予測の精度向上を図っています。 都市型浸水被害予測の適用例 こんなことに使える! 本発明による地図データの領域分割の方法は、雨水の流出予測や浸水予測以外にも、例えば、分割された街区の面積と建物の面積を用いることで、都市計画の指標となる建ぺい率を推定することができます。 また、日照や採光の解析、延焼シミュレーション、ビル風シミュレーション等に利用される隣棟間隔を得ることも可能です。 こんな研究室です! 河村研究室では、都市流域の水循環機構に関する研究を中心として、海外の流域の水循環機構や水資源問題、さらに地球規模大気海洋現象(例えば有名なエルニーニョ現象など)と日本の降水との関連に関する研究を行っています。 本発明に興味のある方、また本研究室の取り組みに興味のある方等からの技術相談をお待ちしています! 発明者 :天口英雄、河村明 他(東京都立大学 都市環境学部) 公開番号 :特開2019-139179 発明の名称:地図データ作成方法および地図データ作成プログラム 問合せ先:東京都公立大学法人 産学公連携センター E-mail:ragroup@jmj.tmu.ac.jp TEL:042-677-2829

安全安心 | 東京都立大学 | 『 動作コミュニケーションを取り入れたテレプレゼンスシステム 』

東京都公立大学法人 東京都立大学 安全安心 特許紹介 『 動作コミュニケーションを取り入れたテレプレゼンスシステム 』 [キーワード]テレプレゼンスシステム、ロボット、共感 どんな発明? 遠隔地でも同意や共感を視覚的に伝えられるコミュニケーションシステムの発明です。 具体的には、端末の傾斜運動の制御方法にヒミツがあります。 聞き手側が頷く等の動作を行った場合に、その動作に応じて話手側のロボット頭部だけが動きます。 話し手側ではロボット頭部の動きによって聞き手の同意や共感などを視認することができ、聞き手側は話し手の表情に集中することができるのです。 こんなことに使える! オフィスではテレワーク化が進む一方、高齢者の方々が暮らす地域コミュニティではTV電話等や仰々しいTV会議にはまだ馴染みがありません。また、画面上の相手の動作は伝わりにくい場合もあります。実際の動作を感じられるこの発明は、高齢者や視覚的な認知に障害を持つ方々、認知症の患者さんなどのコミュニケーション支援につながる可能性があります。 発明者 :下川原英理 他(東京都立大学 システムデザイン学部) 特許番号 :特許第7106097号 発明の名称:テレプレゼンスシステム こんな研究室です! 下川原研究室では、知的エージェント、知能情報処理によるインタラクション、行動認識・ジェスチャ認識、ヒューマン・ロボット・インタラクション、ソーシャルロボティクスなどをキーワードに、人を理解し、人と人をつなぐロボットシステムの研究に取 り組んでいます。 問合せ先:東京都公立大学法人 産学公連携センター E-mail:ragroup@jmj.tmu.ac.jp TEL:042-677-2829

安全安心 | 東京都立大学 | 『 耳紋データベース生成システム 』

東京都公立大学法人 東京都立大学 安全安心 特許紹介 『 耳紋データベース生成システム 』 [キーワード]耳紋、データベース、犯罪捜査、個人認証 どんな発明? 人の耳介の凹凸形状には顕著な個人差があるため、耳介を面に押し付けたときにできる跡の耳紋にも個人を特定できる唯一性があるとされています。 欧州では犯罪現場に残された残留耳紋と容疑者の耳紋の照合結果が犯罪捜査に用いられていますが、現状ではマニュアルでその照合が行われています。 そこで本発明は、実際の犯罪捜査での利用、および耳紋認証アルゴリズム開発を想定した耳紋データベースの生成システムを提案しています。 こんなことに使える! 本発明によれば、耳の押し付け力に基づいた様々なパターンの耳紋を網羅的にデータベースに登録することができるため、多様な状況下で取得された耳紋に対しても、本システムで作成したデータベースとの高い認証率が期待でき、より精度の高い犯罪捜査や個人認証への活用が考えられます。 こんな研究室です! 西内研究室では、以下の研究に取り組んでいます。 ・画像処理技術を利用したヒューマンインタフェースに関する研究 ・人間の視線を検出する技術および人間の視線に関する研究 ・人間の生体情報をセキュリティに利用するバイオメトリクスの研究 ・ユーザビリティ・ユーザエクスペリエンスに関する研究 耳紋データベース生成システム利用風景 発明者 :西内信之(東京都立大学 システムデザイン学部) 公開番号 :特開2019-220083 発明の名称:耳紋データベース生成システム 問合せ先:東京都公立大学法人 産学公連携センター E-mail:ragroup@jmj.tmu.ac.jp TEL:042-677-2829

生活科学 | 東京都立大学 | 『 薬品フリー脱泡装置 薬品を用いず、原液を減らすことなく脱泡 』

東京都公立大学法人 東京都立大学 生活科学 特許紹介 『 薬品フリー脱泡装置 薬品を用いず、原液を減らすことなく脱泡 』 [キーワード]脱泡剤、消泡剤 どんな発明? 飲食品の製造や発酵工程、燃焼過程など様々な場面において、泡が発生することで生産効率低下や品質低下といったトラブルの原因となります。 多くの場合、消泡剤が使用されていますが、消泡剤の選択はトライ&エラーで行われ,コスト増となる他、対象の成分との反応等の安全を考慮しなければならず工数増となる課題がありました。 これらの課題を鑑みて、消泡剤を用いなくても脱泡を行うことが出来る装置を発明しました。 本発明は、細い円筒状の部材を脱泡対象の液体に対して上下させ、毛管現象と泡沫の付着力を利用することで泡沫だけを「吸い取 り」ます。吸い取られた泡沫内の液体は排水され、元の液体に戻るので、元の液体の量を減らしません。 吸い取られた泡沫の上部では、次々に崩壊し、その分も下から泡沫を吸い取るので、半永久的に脱泡します。 上図は、本発明の装置を使って脱泡を行った様子です。 元の状態(左)と比べて、装置を稼働した後(右)では管のある中央部分の泡沫の量が減っていることが分かります。 こんな研究室です! 泡沫の安定性や変形,射出といった力学特性,油吸収機構,泡沫発生機構などの泡沫に関わる基礎研究を行い,それらの成果を社会貢献に生かそうと常々考えています。 社会へのフィードバックを目指した共同研究を一緒に行ってくれる企業を探しています。 こんなことに使える! 上述の通り、飲食品やその他薬品等の製造工程で利用することが出来ます。 特に、脱泡時に一度吸い取った液体を捨てることがないため、高価な対象に対してはより有用となります。 発明者 :栗田 玲 他(東京都立大学 理学部) 出願番号 :特願2023-132483 発明の名称:脱泡方法及び脱泡装置 関連情報: https://www.tmu.ac.jp/hot_topics/pr/36005.html 問合せ先:東京都公立大学法人 産学公連携センター E-mail:ragroup@jmj.tmu.ac.jp TEL:042-677-2829

生活科学 | 東京都立大学 | 『 泡沫の洗浄力評価装置 簡易な方法で洗浄力を指数化 』

東京都公立大学法人 東京都立大学 生活科学 特許紹介 『 泡沫の洗浄力評価装置 簡易な方法で洗浄力を指数化 』 [キーワード]洗剤、化粧品、泡沫、洗浄力 どんな発明? 本発明では、洗剤等の泡沫の洗浄力を評価する新しい指標・方法を提案します。 洗剤は、発生させた泡沫が油分を吸収することで洗浄力が発揮されます。 従来は、充分に大きい泡沫を用意して、この泡沫から排水が生じなくなるまで時間が経過した後に、界面活性剤の種類や濃度など多数のパラメータを全て調べた後、これらパラメータに基づいて浸透圧を求め、当該浸透圧を洗浄力とする方法を取っていました。 しかし、この方法は測定パラメータが多く、かつ泡沫から排水を生じさせるまでの時間が経過する途中でも泡沫が崩壊して粗大化し、泡沫の状態が経時変化するため、実際に洗剤を使用する条件に近似した状態での洗浄力を評価できているとは言えませんでした。 本発明は、図のような装置に泡沫を流し込んで排水状況を撮影し、排水するギリギリの状態での重さ=限界質量を測定するだけで、泡沫の洗浄力を洗浄力指数として評価することが出来ます。 こんなことに使える! 簡便に泡沫の洗浄力を評価することが出来ることから、洗剤自体の開発はもちろんのこと、泡沫を最適な形で形成するためのボトルや射出機構開発にも利用できます。泡沫の形状については洗浄力だけでなく、例えば洗剤であれば壁面への取り着き・滞留性、洗顔料であれば肌への優しさといった検討事項がありますが、洗浄力を正しく評価することで、これらを含めた総合的に最適な製品の開発に役立てることが出来ます。 こんな研究室です! 泡沫の安定性や変形,射出といった力学特性,油吸収機構,泡沫発生機構などの泡沫に関わる基礎研究を行い,それらの成果を社会貢献に生かそうと常々考えています。社会へのフィードバックを目指した共同研究を一緒に行ってくれる企業を探しています。 発明者 :栗田 玲 他(東京都立大学 理学部) 出願番号 :特願2023-149078 発明の名称:洗浄力の評価装置、洗浄力の評価方法 関連情報:https://www.tmu.ac.jp/hot_topics/pr/36005.html 問合せ先:東京都公立大学法人 産学公連携センター E-mail:ragroup@jmj.tmu.ac.jp TEL:042-677-2829

生活科学 | 東京都立大学 | 『 目に見えない水蒸気の分布を近赤外光で可視化する! 』

東京都公立大学法人 東京都立大学 生活科学 特許紹介 『 目に見えない水蒸気の分布を近赤外光で可視化する! 』 [キーワード]水蒸気分布、開放空間、近赤外レーザー どんな発明? 本発明は、開放空間における水蒸気の分布を、近赤外レーザーを使って測定する技術です。 具体的には、近赤外線レーザー光を測定空間に拡大照射し、近赤外線カメラで撮影したデータから、測定空間内の水蒸気の吸収度合いの分布を導出しています。 光学系には駆動部がなく安定した計測が可能で、近赤外レーザーを用いるため安価なレンズなどを使用できるところが大きな特徴です。 こんなことに使える! 水蒸気の空間分布をリアルタイムに確認できる技術として、厳密な湿度管理や水蒸気流れの計測制御が求められる現場での活用が期待されます。 既存の電気式湿度計は点測定のため、水蒸気分布や流れを測定することはできません。 レーザーを用いた水蒸気測定装置には市販されているものもありますが、セル中に導入した均一なサンプルガスが対象で、開放空間中の空間分布は測定できません。 仮にレーザー光を空間走査させたとしても、速度に応じて測定結果にズレが生じたり、測定環境の清浄度などを調整する必要があり、既存技術で手軽に精度の良い水蒸気分布を測定することはできません。 (a) ノズル(図中上部)から水蒸気を含む空気が放出されている様子が明瞭に確認できます。 (b) 既存の電気式湿度センサ(図(a)各図右下)で計測した湿度(赤線)と、本技術を用いて求めた水蒸気量(黒線)を比較すると、電子湿度センサは応答に遅延が見られますが、本技術による測定はリアルタイムに水蒸気量を測定できていることが分かります。 こんな研究室です! 角田研究室は、マイクロ領域における熱物質移動現象の解明と工学的応用について研究しています。 熱工学と光工学を研究の基盤とし,様々な分野の知識や技術を活用した、独創的な研究に取り組んでいます。 本技術では、光学系デバイスの製造開発実績のある企業と、水蒸気分布測定装置の共同開発を目指しています。 発明者 :角田 直人 他(東京都立大学 システムデザイン学部) 出願番号 :PCT/JP2022/8556 発明の名称:水蒸気分布測定装置 問合せ先:東京都公立大学法人 産学公連携センター E-mail:ragroup@jmj.tmu.ac.jp TEL:042-677-2829

バイオ | 東京都立大学 | 『 RNA中の転写後修飾部位を同定する方法 』

東京都公立大学法人 東京都立大学 バイオ 特許紹介 『 RNA中の転写後修飾部位を同定する方法 』 [キーワード]RNA,転写修飾語部位、ウリジン、シチジン どんな発明? 本発明は、哺乳動物細胞におけるRNA中のウリジン又はシチジンの5位の転写後修飾部位を同定する方法です。 転写後修飾部位(PTM)は、RNAの形態、機能や安定性に重要ですが、その種類は豊富であり、特に複雑な哺乳動物細胞におけるPTMの部位、種類の同定や修飾率の決定は従来困難とされてきました。 本発明では、特にウリジンモノリン酸またはシチジンモノリン酸の新合成機能を欠失した哺乳動物細胞を作成し、これを利用することでRNA中のウリジン若しくはシチジンの5位の転写後修飾部位と修飾の種類を同定することができます。 先天性角化不全症(DC)患者細胞由来の28S rRNA 4331位および4966位におけるシュードウリジン化の比較。患者細胞由来RNAで統計的有意性が見られる。 こんなことに使える! 本発明は、RNAの転写後修飾に起因する様々な疾患、具体的には先天性角化不全症(DC)、急性骨髄性白血病、急性リンパ性白血病、末梢性T 細胞リンパ腫、多発性骨髄腫、慢性リンパ性白血病、非小細胞性肺がん等の発症メカニズム解析や診断、さらに治療のための創薬研究にも貢献できる可能性があります。 こんな研究室です! プロテオミクス研究室では、さまざまな立場や方向から行われている生命科学研究の一環として、生体を構成するタンパク質分子のダイナミクスとその反応を基礎にして、細胞の基本的な働きを支える「機能情報ネットワーク」を解き明かすための研究を進めています。 本発明に興味のある方、研究室の技術に関心のある方からの技術相談をお待ちしています。 発明者 :田岡万悟、礒辺俊明(東京都立大学 理学部) 公開番号 :特開2020-103258 発明の名称:RNA中のウリジンまたはシチジンの5位の転写後修飾部位を同定する方法 問合せ先:東京都公立大学法人産学公連携センター E-mail:ragroup@jmj.tmu.ac.jp TEL:042-677-2829

バイオ | 東京都立大学 | 『 細胞運動パターンを利用した細胞識別方法 』

東京都公立大学法人 東京都立大学 バイオ 特許紹介 『 細胞運動パターンを利用した細胞識別方法 』 [キーワード]がん、細胞運動、細胞識別 どんな発明? 従来、悪性新生物(がん)の診断は、各種部位に特異的な腫瘍マーカーやCT画像、細胞診などを複合的に組み合わせて行われています。 しかし、診断が難しい部位やこれに起因する誤診が生じることなどもあり、患者がセカンドオピニオンを求める場合も少なくありません。 本発明は、撮影された細胞のいくつかのパラメータを用い、細胞運動パターンを算出することによって、がん細胞であるかそうでないかを識別する方法です。 この方法は、医師や臨床検査技師などの特別な技術を必要とせず、がん細胞を高い真陽性率により識別することができます。 がん細胞と正常細胞の軌跡の違い 軌跡30,31はSwiss3T3線維芽細胞の軌跡。 軌跡32,33は、HT1080線維肉腫細胞の軌跡。 Swiss3T3線維芽細胞は往復運動せず、2つの軌跡には明らかに違いがある。 こんなことに使える! 3つの変数によって算出された細胞運動パターンによりがん細胞を識別します。 具体的には、第1変数に『細胞の移動速度』、第2変数に『細胞の方向転換角度』、第3変数に『細胞の方向転換回数』をそれぞれ設定しています。 取得した3つの変数についてそれぞれマハラノビス汎距離を算出し、がん細胞を識別します。 本発明は、精密機器や診断薬を必要とせず簡便に低コストで診断可能な、がん細胞の運動に基づいた新規の細胞判別方法です。 この方法を基礎とした診断製品、研究・医療用ソフトウェア、ソフトウェアを組み込んだ装置等、様々な分野に展開が期待されます。 こんな研究室です! 三好研究室では、培養細胞の周囲環境である微細な凹凸構造や、「かたさ」をはじめとした物理的な特性が与える細胞の性質(運動性,増殖性,分化)の変化に注目し研究を行っています。 本発明に興味のある方、研究室の技術に関心のある方からの技術相談をお待ちしています。 発明者 :三好洋美 他(東京都立大学 システムデザイン学部) 出願番号 :特願2020-097659 発明の名称:細胞識別装置、細胞識別方法及びプログラム 問合せ先:東京都公立大学法人 産学公連携センター E-mail:ragroup@jmj.tmu.ac.jp TEL:042-677-2829

バイオ | 東京都立大学 | 『 生体適合性の高い医療用材料の表面処理剤 』

東京都公立大学法人 東京都立大学 バイオ 特許紹介 『 生体適合性の高い医療用材料の表面処理剤 』 [キーワード]生体適合性、ポリエチレングリコール、タンパク質吸着抑制 発明の背景 バイオマテリアルが安全に機能するために重要なのが生体適合性です。 生体適合性を有するバイオマテリアルであるポリエチレングリコールを医療用材料の表面に化学修飾することは、医療用材料表面へのタンパク質の吸着を抑制する手法として一般的です。 しかし、被修飾ポリエチレングリコールは安定的に医療用材料表面に結合するものの、化学反応性基を予め導入しなければならない煩雑性や、副生成物の残存の問題がありました。 表面処理剤として、合成の容易性または簡便性、生体適合性の高さ、表面修飾処理の簡便性、安全性、コスト等の様々な観点から有利な効果を奏する生体適合性高分子の開発が求められています。 発明の特長 本発明では、ポリエチレングリコールを含む界面活性剤様化合物に着目し、疎水部としてコレステリル基を有し、親水基としてポリエチレングリコールを含む化合物が、タンパク質(グロブリン)の吸着、および、血小板の接着を抑制することができることを見出しました。 簡便な表面処理によって有機系の樹脂材料のコーティングが可能で、優れた血液適合性を発揮することができます。 こんな研究室です! 朝山研究室では、QOLを向上させるバイオマテリアルの開発を行っています。 ◆遺伝子(プラスミドDNA)デリバリーシステム:微小遺伝子凝縮体による生体内未踏空間へのデリバリー ⇒遺伝病・乏血管性難治がん治療 ◆生理活性亜鉛デリバリーシステム:血糖降下ホルモン血中濃度の遠隔操作 ⇒糖尿病治療薬の革新・インテリジェント材料 ◆バイオ医薬品デリバリー ⇒慢性・希少疾患治療 ◆体内埋め込み型バイオマテリアル ⇒生体適合性材料・医療デバイス 他 発明者 :朝山章一郎 、川上浩良(東京都立大学 都市環境学部) 登録番号 :特6952340 発明の名称:表面処理剤 関連情報: https://pubs.acs.org/doi/10.1021/acs.langmuir.0c02481 https://www.comp.tmu.ac.jp/asayama-lab/ 問合せ先:東京都公立大学法人産学公連携センター E-mail:ragroup@jmj.tmu.ac.jp TEL:042-677-2829

バイオ | 東京都立大学 | 『 MARK4阻害活性をもつ新型コロナウイルス由来ペプチド 』

東京都公立大学法人 東京都立大学 バイオ 特許紹介 『 MARK4阻害活性をもつ新型コロナウイルス由来ペプチド 』 [キーワード]MARK4、SARS‐CoV-2、Orf9b どんな発明? MARK4(微小管親和性調節キナーゼ4)は近年、癌、糖尿病や神経変性疾患などの薬剤ターゲットとして認識されており、MARK4活性の阻害はこれらの疾患を治療するための選択肢として期待が高まっています。 本発明では2020年から現在まで世界中で猛威を振るっている新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)が有するOrf9bペプチドが、このMARK4の活性を阻害することが分かりました。 またOrf9bの配列を切りつめ、TOM70に対する結合活性を有する部分を除いたペプチドも、MARK4に対する阻害活性を示すことを明らかにしています。 【図4】マウス神経細胞にSARS-CoV2由来Orf9bを発現させ、タウのリン酸化をリン酸化抗体で検出した。 【図5】マウス神経細胞にSARS-CoV2由来Orf9bを発現させ、細胞抽出液中のMARK4のキナーゼ活性を測定した。 こんなことに使える! アルツハイマー病、癌、糖尿病といったMARK4阻害により予防・治療することのできる全ての疾患に使用できる可能性があります。 MARK4はタウタンパク質のリン酸化を行っていますが、それが過剰に起こることで、タウタンパク質が神経細胞に蓄積してしまいアルツハイマー病を引き起こします。 そのため、本発明のペプチドは、タウタンパク質のリン酸化阻害剤として使用することで、アルツハイマー病の治療薬として利用できる可能性があります。 こんな研究室です! 神経分子機能研究室では、アルツハイマー病などの神経変性疾患に関わる微小管結合タンパク質タウやミトコンドリアの異常に焦点を当てて研究しています。 本研究室との産学連携で自社が抱える技術的課題の解決にチャレンジしてみませんか。 皆様からのご相談をお待ちしています! 発明者 :斎藤 太郎、安藤 香奈絵、大場俊弥 (東京都立大学 理学部) 出願番号 :特願2021-174174 発明の名称:MARK阻害活性を有する新規ペプチド 問合せ先:東京都公立大学法人 産学公連携センター E-mail:ragroup@jmj.tmu.ac.jp TEL:042-677-2829

バイオ | 東京都立大学 | 『 難溶性タンパク質の新規可溶化剤 』

東京都公立大学法人 東京都立大学 バイオ 特許紹介 『 難溶性タンパク質の新規可溶化剤 』 [キーワード]難溶性、サンプルロス、タンパク凝集体 どんな発明? 様々な生物組織に由来する不溶性タンパク質のプロテオーム分析を、高感度かつ再現よく実現できる新しい型のサンプル調製方法で す。 本発明は、イオン液体および強アルカリ水溶液の『高濃度混合溶媒』を用いたタンパク質の可溶化法と、疎水性マイクロビーズ担体を用いたタンパク質のトリプシン消化法(BOPs)を連続で行うMSサンプル前処理法です。 この発明によって、従来までは可溶化が困難であった難溶性凝集物を簡便に、且つ、ロスを限りなく低減させたプロテオーム分析が可能となります。 同一サンプルに各可溶化剤を用いたLC-MS分析結果 (a):本発明の可溶化剤 (b):従来の可溶化剤(10%SDS) (c):従来の可溶化剤(尿素) こんなことに使える! 細胞や組織に沈着する蛋白質等の凝集体は一般に難溶性であるため、従来のプロテオミクスの技術では高感度な分析は困難でした。 これに対し、本発明が提供する可溶化剤は、 既存剤に不溶である難溶性生体試料の凝集体、例えば、ゆで卵や線虫1匹を極短時間で高濃 度に可溶化できます。 また、疎水性マイクロビーズを担体として用いた洗浄操作によって前記小型容器から簡単に除去できるため、高感度な分析用のサンプルが容易に調製できます。 本発明は、分析対象が難溶性のタンパク凝集体を含む老化・神経変性疾患研究や、その他微量なタンパク解析を必要する研究に対して利点があります。 こんな研究室です! プロテオミクス研究室では、さまざまな立場や方向から行われている生命科学研究の一環として、生体を構成するタンパク質分子のダイナミクスとその反応を基礎にして、細胞の基本的な働きを支える「機能情報ネットワーク」を解き明かすための研究を進めています。 本発明に興味のある方、研究室の技術に関心のある方からの技術相談をお待ちしています。 発明者 :田岡万悟、市村徹(出願人:東京都立大学、防衛大学) 登録番号 :特6868872 発明の名称:難溶性生体試料の可溶化剤 問合せ先:東京都公立大学法人 産学公連携センター E-mail:ragroup@jmj.tmu.ac.jp TEL:042-677-2829

バイオ | 東京都立大学 | 『 骨格筋TypeI細胞への分化誘導剤 』

東京都公立大学法人 東京都立大学 バイオ 特許紹介 『 骨格筋TypeI細胞への分化誘導剤 』 [キーワード]骨格筋 TypeI 分化誘導剤 どんな発明? 骨格筋は、主にTypeIとTypeIIの異なる2種類の細胞から構成されます。 TypeI(遅筋)は、収縮速度が遅く疲労耐性が高いマラソン型で、TypeII(速筋)は、収縮速度が速く疲労耐性が低いスプリント型です。 しかしながら、これらのタイプの割合は遺伝的に決まっていて、後天的に変化させることは困難とされてきました。 本発明は、骨格筋での役割が不明であったRspondin3タンパク質が、筋芽細胞に作用しTypeI細胞を誘導するという新しい知見に基づいています。 選択的に遅筋の割合を増やすことで、様々な病態への治療が期待されます。 こんなことに使える! R-spondin3は、筋芽細胞を持久力と代謝能力の高いTypeI線維へ誘導することができます。 そのため Rspondin3は、TypeI細胞の萎縮を起因とする疾患の治療薬や、遅筋優位な身体づくりに、利用できる可能性があります。 また、生体外で筋芽細胞にRspondin3を添加することによって選択的にTypeI細胞を誘導し、移植や実験に使用することも可能です。 図1:未熟な筋芽細胞にR-spondin3(Rspo3)を添加し培養するとTypeIマーカーMyHCIの発現が上昇。 こんな研究室です! 運動分子生物学研究室では ① 骨格筋から分泌される生理活性因子(マイオカイン)の探索 ➁ 運動が糖尿病を抑制する分子機序の解明 ③ 運動の情報が細胞・核・遺伝子へ伝達される仕組みの探索 ④ 骨格筋の高い再生能力の機序解明 等のテーマで研究を行っています。 また、骨格筋幹細胞だけを純粋に培養できる培養液の特許もございます。 関連テーマでの産学連携のお申込みお待ちしております。 発明者 :藤井 宣晴、眞鍋 康子、古市 泰郎(東京都立大学 人間健康科学研究科) 出願番号 :特願2022-060451 発明の名称:骨格筋TypeI細胞への分化誘導剤 論文:https://www.nature.com/articles/s41598022-16640-2 問合せ先:東京都公立大学法人 産学公連携センター E-mail:ragroup@jmj.tmu.ac.jp TEL:042-677-2829

バイオ | 東京都立大学 | 『 慢性閉塞性肺疾患(COPD)の治療法 』

東京都公立大学法人 東京都立大学 バイオ 特許紹介 『 慢性閉塞性肺疾患(COPD)の治療法 』 [キーワード]COPD、エピジェネティックコントロールキャリア どんな発明? 喫煙者の約20%が罹患しているCOPDの原因として、(1)活性酸素種の増加と(2)ヒストン脱アセチル化酵素(HDAC2)の機能不全とが提唱されています。 本発明は、この2つを同時にターゲットとして治療できるプラスミド・リポソーム複合体です。 具体的にこの複合体は、抗酸化剤を含むリポソーム粒子の表面にHDAC2のプラスミドDNAを付着させた構成であり、複合体が細胞に導入された後、含有成分がうまく機能するよう工夫しています。 その結果、①抗酸化と➁HDAC2活性の回復とをスムーズに達成することが可能になっています。 こんなことに使える! 本発明は、抗酸化剤とプラスミドDNA等の遺伝子とを共送達できるキャリア(リポソームもしくは脂質コードされた生分解性ポリー)です。 このようなリポソーム・プラスミド DNA複合体は、非ウイルス性なので安全性が高く、かつ改変が容易な遺伝子治療として実用化が期待されています。 具体的には、COPD以外にも、活性酸素種と、活性酸素種によって影響を受ける遺伝子とに起因する疾患であれば適用できる可能性があります。 こんな研究室です! 川上研究室では、高分子化学・有機化学・分子生物学を基礎としてエピジェネチクス工学, 抗酸化・抗老化, 再生医療, 細胞治療などに必須となるバイオマテリアルの創成を目指した研究を進めています。 また、朝山研究室では、DDSを用いたバイオマテリアルを創製し、バイオ医薬品(核酸、タンパク質、生理活性亜鉛)等の研究を行っています。 本発明に興味のある方、上記研究室の技術に関心のある方からの技術相談をお待ちしています! 発明者 :川上浩良、朝山章一郎 他(東京都立大学 都市環境学部) 登録番号 :特6731730 発明の名称:抗酸化機能を有するエピジェネティクコントロールキャリアによる慢性閉塞性肺疾患(COPD)治療 問合せ先:東京都公立大学法人 産学公連携センター E-mail:ragroup@jmj.tmu.ac.jp TEL:042-677-2829

バイオ | 東京都立大学 | 『 骨格筋初代細胞の培養液 』

東京都公立大学法人 東京都立大学 バイオ 特許紹介 『 骨格筋初代細胞の培養液 』 [キーワード]筋細胞、大量培養、培養液 発明の背景 骨格筋は速筋線維と遅筋線維に大別されます。 世界的に普及している骨格筋培養細胞株は速筋タイプで、遅筋タイプの培養細胞は存在しません。 遅筋タイプのヒラメ筋を初代培養細胞に使用することも可能ですが、他の細胞混入が避けられず、純粋に骨格筋細胞だけを培養する ことは困難でした。 このような背景から、骨格筋の体性幹細胞(筋幹細胞)を単離して培養し、増殖させる試みは様々提案されてきました。 しかしながら、従来の培養液では骨格筋線維の周囲には線維芽細胞などの生着力の強い細胞が存在し、初代培養時に生着力の弱い筋幹細胞は淘汰されてしまうため、筋細胞を大量精製するのは不可能でした。 筋幹細胞 従来の培養液 筋以外の細胞の混入 初代培養 本発明の培養液 筋細胞のみ大量に増殖 筋幹細胞を大量に純粋・大量に 培養する方法を発見 発明の特長、今後の期待 本発明は、筋サテライト細胞だけを純粋に培養できる培養液の組成に関するものです。 将来、本発明を活用して患者さんの筋サテライト細胞を培養して筋肉に戻し、筋肉を回復させるプロセス確立につながることが期待 されます。 年齢を重ねても筋萎縮を阻止し、筋肉量を維持する再生医療の手法として確立できれば、疾病の進行を抑え、健康寿命の延伸にもつながる可能性があります。 こんな研究室です! 骨格筋から分泌される生理活性因子(マイオカイン)群が血液循環を経て全身に作用し健康効果をもたらしている可能性を追究して います。 運動が糖尿病を抑制する分子機序の解明をしています。 筋肉を収縮させるとインスリンに匹敵する血糖降下作用が生まれます。 発明者 :古市泰郎、眞鍋康子、藤井宣晴(東京都立大学 人間健康科学研究科) 登録番号 :特6957003 発明の名称:骨格筋初代細胞の培養液 問合せ先:東京都公立大学法人 産学公連携センター E-mail:ragroup@jmj.tmu.ac.jp TEL:042-677-2829

バイオ | 東京都立大学 | 『 間葉系幹細胞のばらつきを乗り越える分化予測方法 』

東京都公立大学法人 東京都立大学 バイオ 特許紹介 『 間葉系幹細胞のばらつきを乗り越える分化予測方法 』 [キーワード]間葉系幹細胞、細胞治療、骨芽細胞 どんな発明? 間葉系幹細胞は採取が比較的簡便で、使用上の倫理的ハードルが低いことから治療へ利用されています。 しかしその分化能には『ばらつき』があるため、例えば骨芽細胞が必要治療なのに、5%しか骨芽細胞への分化ポテンシャルが無い間葉系幹細胞のロットを培養すると、治療に必要な細胞が全く得られないといった実用面での課題があります。 本発明は、これを解決する分化能を予測する方法を提供しています。 そのロットが持つ分化能が最初からわかれば、対象となる疾患に最も適切なロットを選ぶことが可能となり、細胞ロスや患者からの不必要な細胞採取を減らすことが可能となります。 間葉系幹細胞の分化能の違い (a)骨芽細胞分化誘導後のアリザリンレッドS染色 (b)脂肪分化誘導後のオイルレッドO染色 ロットによって分化の差が著しい。 こんなことに使える! 従来は分化誘導後の細胞染色により分化能を確認しますが、本技術は分化誘導前に特定の転写因子の局在を計測するだけで骨芽細胞への分化能を予測できます。 具体的には、未分化の間葉系幹細胞を一定弾性率以下のゲルを用いて培養すると、細胞内のRUNX2の核内外での挙動が変化するという特徴を利用しています。 骨芽細胞分化ポテンシャルは、このRUNX2の核内局在細胞の割合を計測することで予測することができます。 本技術は分化ポテンシャルを予測する新しい方法であり、間葉系幹細胞を細胞供給源とする骨組織全般(歯周組織、運動器等)の再生医療における細胞移植の治療効果の予測に利用することが期待されます。 発明者 :三好洋美、藤江裕道 他(東京都立大学 システムデザイン学部) 出願番号 :特願2020-166138 発明の名称:間葉系幹細胞集団の骨芽細胞分化ポテンシャルの予測方法 こんな研究室です! 三好研究室では、培養細胞の周囲環境である微細な凹凸構造や、「かたさ」をはじめとした物理的な特性が与える細胞の性質(運動性,増殖性,分化)の変化に注目し研究を行っています。 本発明に興味のある方、研究室の技術に関心のある方からの技術相談をお待ちしています。 問合せ先:東京都公立大学法人 産学公連携センター E-mail:ragroup@jmj.tmu.ac.jp TEL:042-677-2829

バイオ | 東京都立大学 | 『 表面がカタラーゼ活性を示す新しい機能性透析膜の提案 』

東京都公立大学法人 東京都立大学 バイオ 特許紹介 『 表面がカタラーゼ活性を示す新しい機能性透析膜の提案 』 [キーワード]血液透析、活性酸素(ROS)、過酸化水素、カタラーゼ活性、透析膜 どんな発明? 血液透析治療では、血液と透析膜との接触などに伴い「活性酸素」が発生するため、透析患者は慢性的に高い酸化ストレスにさらされているといわれています。 本発明では、活性酸素の一つである過酸化水素(H2O2)を、無害な水と酸素に不均化する「カタラーゼ活性」を示す表面を持った、機能性透析膜を提供します。 この機能性透析膜は、ポリビニルイミダゾールと金属ポルフィリン化合物とを結合させた複合体を、再生セルロースなどの固体支持体に結合させたものです。 ポイントは、前記複合体を、固体支持体に結合させている点です。 前記複合体自体もH2O2の不均化を触媒することができますが、水性溶液中に放置すると金属ポルフィリン化合物が分解してしまい、触媒活性を維持できませんでした。 また本技術は、抗酸化の過程で前記複合体が消費されないという特徴も持っています。 こんなことに使える! 酸化ストレスを低減できる、新たな透析膜として利用できると期待しています。 また、本技術の固体支持体は「膜」である必要はありませんので、新たな形態の透析デバイスも検討できるかもしれません。 ▲機能性透析膜のイメージ図 ▲本発明で作製した膜にH2O2を通過させた後、UVVis分光光度計で測定を行った。 本実験によってO2が発生しH2O2濃度が減少したが、膜に吸着している複合体の量は変化しなかった。 こんな研究室です! 朝山研究室では、人類の健康を維持し生活の質(QOL)を向上させるバイオマテリアル(生体機能材料)に関する研究をしています。 生化学、有機化学、高分子化学、分子細胞生物学、薬学、医学を融合した学際研究により、人類の医療と福祉(生活環境)に貢献します。 発明者 :朝山 章一郎 他(東京都立大学 都市環境学部) 出願番号 :特願2023-0059 発明の名称:過酸化水素分解用複合材料及びその製造方法 問合せ先:東京都公立大学法人 産学公連携センター E-mail:ragroup@jmj.tmu.ac.jp TEL:042-677-2829

農業 | 東京都立大学 | 『 イネ-コムギ雑種植物 』

東京都公立大学法人 東京都立大学 農業 特許紹介 『 イネ-コムギ雑種植物 』 [キーワード]植物配偶子、電気融合、異質倍数体 どんな発明? 異なる種の植物受精卵と卵細胞を電気的に融合させて、交雑倍数体を効率良く製造する方法です。 従来、単純にコムギとイネの配偶子をそれぞれ1:1で融合させてもうまく成長しませんでした(図1A)。 そこでこの発明では、配偶子の組み合わせ方法を工夫しています。 例えば、イネ精細胞と卵細胞で受精卵を作り、この受精卵とコムギの卵細胞を融合させることで、カルスまで成長させることが可能となりました(図1B)。 こんなことに使える! 例えばイネの生育には開花期の最低気温が重要であり、一般的に最低気温が約23度程度まで下がると受粉できません。 一方、コムギはイネよりも開花の温度条件は広く春と秋の2回に種蒔することができますが、雨量が多くなると赤カビが発生してしまいます。 本発明は、このような異なる2種の欠点をカバーしつつ利点を併せ持った新しい植物体を作出できる可能性を秘めています。 こんな研究室です! 岡本研究室では、植物のin vitro受精系を使って研究を行っています。 本発明に興味のある方、またこの系を使用した研究に興味のある方等からの技術相談をお待ちしています! 発明者 :岡本龍史(東京都立大学 理学部) 登録番号 :特6436701 発明の名称:植物配偶子の電気融合による同質および異質倍数性植物の作出 問合せ先:東京都公立大学法人 産学公連携センター E-mail:ragroup@jmj.tmu.ac.jp TEL:042-677-2829

バイオ | 東京都立大学 | 『 アルツハイマー予防や糖尿病治療への応用にも期待!構造安定性の高いベシクル 』

東京都公立大学法人 東京都立大学 バイオ 特許紹介 『 アルツハイマー予防や糖尿病治療への応用にも期待!構造安定性の高いベシクル 』 [キーワード]DDS、ベシクル、アミロイドβ、亜鉛イオン(Zn2+)、肝実質細胞 どんな発明? 本発明では、コレステロールに由来する疎水性部分と、親水性ポリマー鎖部分とを持つ化合物から形成されたベシクルを提供することができます。 このベシクルは、リポソームよりも安定性が高く、室温での水溶液調製のみで簡単に形成することができ、超音波処理で中空部への物質の内包を行うことも可能です。 ▲凝集させたAβにインスリン内包Chol-PEG500を各種量で添加したサンプルのThT蛍光強度。 凝集したAβに結合し蛍光を発するThTの蛍光強度が、 CholPEG500を一定当量以上入れると有意に低下した。 こんなことに使える! 本発明の実施形態の一つであるインスリン内包Chol-PEG500ベシクルは、薬物担体としてのはたらきだけではなく、凝集アミロイドβ(Aβ)のリフォールディング効果も示しました。 また、もう一つの実施形態として、糖鎖ラクトースをもつChol-Lacベシクルがあります。 Chol-Lacベシクルの末端構造は、肝実質細胞表面のみに存在するレセプター(ASGPR)に特異的に作用します。 そのため、薬物送達システム(DDS)に応用できると期待しています。 例えば、糖尿病患者の肝臓では、インスリン分解抑制機能がある「亜鉛イオン(Zn2+)」が不足しているといわれています。 Chol-LacベシクルにZn を内包すれば、肝臓のみに直接Zn を届けられますので、新たな糖尿病治療法として利用できるかもしれません。 ▲ヒトのASGPRを有する肝臓由来細胞(HepG2細胞)と、ASGPRを有さない筋芽細胞(C2C12細胞)各々へのZn2+の取り込み量。 肝臓由来細胞では、筋芽細胞よりも、 Zn2+単体と比べてZn2+内包CholLacからのZn2+取り込み量の差が大きい。 こんな研究室です! 朝山研究室では、人類の健康を維持し生活の質(QOL)を向上させるバイオマテリアル(生体機能材料)に関する研究をしています。 生化学、有機化学、高分子化学、分子細胞生物学、薬学、医学を融合した学際研究により、人類の医療と福祉(生活環境)に貢献 します。 発明者 :朝山 章一郎 他(東京都立大学 都市環境学部) 出願番号 :特願2022-076777 発明の名称:ベシクル及びその薬物送達のための使用 問合せ先:東京都公立大学法人産学公連携センター E-mail:ragroup@jmj.tmu.ac.jp TEL:042-677-2829

ナノ・マイクロ | 東京都立大学 | 『 熱処理不要!タングステン薄膜の低温下ストレスフリー成膜 』

東京都公立大学法人 東京都立大学 ナノ・マイクロ 研究紹介 『 熱処理不要!タングステン薄膜の低温下ストレスフリー成膜 』 [キーワード]HiPIMS、高融点金属薄膜、残留応力、低温成膜 どんな研究なの? タングステン薄膜は物理的、化学的に他の金属よりも優れた特徴を持っていることから、産業用途で大きな注目を集めています。 しかしタングステンは高融点材料であるため、残留応力緩和のための熱処理に1000℃以上の高温環境が必要となり、成膜設備や成膜対象物の材質に大きな制約がありました。 HiPIMSはパルス電圧によって成膜条件を細かく調整できる、スパッタリングの一種です。 キャリアガス粒子の照射を抑制し、基板に高エネルギーのタングステン粒子を入射させることで、低温下であっても基板を加熱したときと同等の再結晶挙動が得られ、アニール処理をしたものと同等の、極めて残留応力の低いタングステン薄膜を形成できました。 こんな応用に期待! 高融点金属の薄膜形成方法として応用が期待できる他、薄膜の内部欠陥や残留応力が膜機能を大きく左右するような、数10nmオーダーの超極薄純金属膜の成膜プロセスとしても応用できる可能性があります。 こんな研究室です! 薄膜プロセス工学研究室では、薄膜材料のさらなる高機能化と新素材の創出を目指し、プラズマを用いた薄膜・ナノ材料創製プロセ スに関する研究を行っています。 基板側の電圧Usやキャリアガスを変更すると、形成される薄膜の構造が変化します。 キャリアガスKr、Us=50Vでの成膜では、残留応力は0.03GPa程度でした。 研 究 者 :清水 徹英 准教授(東京都立大学 システムデザイン学部) 問合せ先:東京都公立大学法人産学公連携センター E-mail:ragroup@jmj.tmu.ac.jp TEL:042-677-2829 詳細はEurekAlert!及び論文をご確認ください。 https://www.eurekalert.org/news-releases/792280 https://aip.scitation.org/doi/10.1063/5.0042608

医療・福祉 | 東京都立大学 | 『 スマホ指疾患の診断デバイス - 簡便な方法で診断が可能に - 』

東京都公立大学法人 東京都立大学 医療・福祉 特許紹介 『 スマホ指疾患の診断デバイス - 簡便な方法で診断が可能に - 』 [キーワード]スマホ指、健康福祉器具、整体、療術 どんな発明? 携帯電話やスマートフォンの長時間の使用により、いわゆるスマホ指と呼ばれる症状が引き起こされることがあります。 スマホ指は、反復性疲労損傷(RSI)の一種で、繰り返しの動作による軟部組織の損傷により、指や手の柔軟性に悪影響を及ぼし、痛み、こわばり、脱力感、痛み、けいれん、腫れ等の症状が現れることがあります。 スマホ指が慢性化すると、手の動きが大きく制限されて日常生活に支障をきたす恐れがあるため、症状が現れていない軽症の段階で対処することが重要な一方、隠れたRSIを発見することは困難でした。 発明したデバイスを使用することにより、簡便に手の状態を評価することで、早期のスマホ指発見と適切な治療に役立てることが出来ます。 こんなことに使える! デバイスを親指と人差し指で挟んで握るだけで簡便に判定が出来ます。 医療現場や療術現場で、スマホ指の早期発見に役立てることが出来ます。 こんな研究室です! 健康福祉用具の開発のためには、人間の筋骨格特性と身体運動特性を知り、その特性と機器用具の動力学特性との力学的相互関係を理解することが重要です。 これらの知見を応用し、科学的根拠に基づいた新しい健康福祉用具の開発に取り組んでいます。 発明者 :長谷 和徳 他(東京都立大学 システムデザイン学部) 出願番号 :特願2023-133225 発明の名称:手の状態を評価する状態評価装置 関連情報:機械学会年次大会2023 https://confit.atlas.jp/guide/event/jsme2023/subject/S 236-03/advanced 問合せ先:東京都公立大学法人 産学公連携センター E-mail:ragroup@jmj.tmu.ac.jp TEL:042-677-2829

医療・福祉 | 東京都立大学 | 『 ストレス状態の変化を用いたうつ傾向判定システム 』

東京都公立大学法人 東京都立大学 医療・福祉 特許紹介 『 ストレス状態の変化を用いたうつ傾向判定システム 』 [キーワード]うつ状態、精神負荷、心拍数変動指数 どんな発明? うつ傾向があるか否か、人の心身状態を手軽かつ高精度に判定してくれるシステムの発明です。 一般的に心の状態は、問診票の回答をもとに、医師の経験と技量により診断されますが、本発明では、人に乱数発声などの精神的負荷をかけ、その前後・最中にそれぞれ測定される心拍データから得られる心拍の揺らぎを用いて、心身状態を判定する点がユニークなところです。 こんなことに使える! 本発明によれば、簡便かつ高精度に心身状態の判定が可能になるので、うつ病の早期発見、予防、早期治療といったストレス社会におけるメンタルヘルス問題の解決に一役を担うことが期待されます。 また、本発明の技術は、携帯端末等に実装可能であるため、高価な装置を導入する必要がなく、簡単かつ安価に検査環境を構築することができます。 こんな研究室です! 松井研究室は、人間の安全や安心を支える「技術」と「システム」をモットーに、他にも新たな感染症に備えた新検疫システムや高齢者介護施設等における睡眠時の安否確認システム等の研究・開発に取り組んでいます。 皆様からのご相談をお待ちしています! 発明者 :松井岳巳 他(東京都立大学 システムデザイン学部) 登録番号 :特6635507 発明の名称:精神状態判定方法及び精神状態判定プログラム 問合せ先:東京都公立大学法人 産学公連携センター E-mail:ragroup@jmj.tmu.ac.jp TEL:042-677-2829

医療・福祉 | 東京都立大学 | 『 歩行運動解析装置 』

東京都公立大学法人 東京都立大学 医療・福祉 特許紹介 『 歩行運動解析装置 』 [キーワード]歩行運動解析、床反力、筋骨格モデル 発明の背景 通常、歩行などの身体運動を力学的に分析評価する際には、身体動作や身体に作用する力を計測し、身体の力学特性を数理モデル化した筋骨格モデルに当てはめて筋力などの力学量を推定します。 例えば、歩行運動の解析では力覚センサと足部装着して床反力計を用いますが、床反力計はマーカー位置設置が容易ではない上、被験者が床反力計を意識して不自然な歩行をしてしまう課題がありました。 運動時に生じる床反力を別の運動情報で推定する技術も提案されていますが、経験的に得られた近似式を用いるなど、被験者に個別適合した高精度な推定は困難でした。 発明の特徴 本発明の特徴は、外力情報を使わず、モーションキャプチャカメラで得られる身体各部の3次元位置情報のみを用いて歩行運動を解析できる点です。 床反力の推定アルゴリズムは「ヒトは身体に生じる運動負荷が最小になるように歩行している」という歩行運動原理の仮定に基づいています。 身体装着マーカ位置に基づいて、各被験者の身体特性に対応した個別適合筋骨格モデルを構築できるため、推定床反力も各個人の体格条件に応じたものになります。 こんな研究室です! ◆デジタルヒューマン技術の開発 歩行シミュレーションの研究に多くの実績があります。 義足歩行シミュレーション、高齢者歩行シミュレーションなどのリハビリテーション応用の研究を進めています。 ◆身体運動の計測・生体力学分析技術 車いす、義足など身体動作と深い関連のある健康福祉用具の開発のためには、人間の筋骨格特性と身体運動特性を知り、かつ、その特性と機器用具の動力学特性との力学的相互関係を理解することが重要です。 ◆健康福祉用具の開発 上記の技術を応用し、科学的根拠に基づいた新しい健康福祉用具の開発にも取り組んでいます。 発明者 :長谷和徳 他(東京都立大学 システムデザイン学部) 公開番号 :特開2021-83562 発明の名称:情報処理装置、計算方法およびプログラム 問合せ先:東京都公立大学法人 産学公連携センター E-mail:ragroup@jmj.tmu.ac.jp TEL:042-677-2829